2020年10月9日金曜日

アキーム・アニフォウシェ("Kid" Akeem Anifowoshe)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界王者級の逸材だったJ・バンタム級。デイビッド・ナテラ戦、ホルヘ・オルテガ戦、ホセ・モンティエル戦ほかを紹介します。

アキーム・アニフォウシェ("Kid" Akeem Anifowoshe)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

アキーム・アニフォウシェ(ナイジェリア)

身長173cm:オーソドックス(右構え)


アキーム・アニフォウシェ 3R TKO デイビッド・ナテラ

(バンタム級戦、1987年)

アキーム:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ナテラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ナイジェリア・ラゴス出身の黒人アキームはJ・バンタム級の逸材。「小型ハーンズ」という評価もあるパンチャー。「Anifowoshe(アニフォウシェ)」が読みづらいためか、「キッド・アキーム」とも呼ばれる。アマチュア時代はナイジェリアで優秀な成績。ロス五輪(1984年)の代表に選ばれたが年齢制限に引っかかり、出場ならず。アメリカでプロ転向。このナテラ戦はデビュー二戦目。ナテラはアリゾナの選手だが、特筆すべき実績は無い。ラスベガス「Showboat Hotel & Casino」での一戦。速く、伸びのあるジャブ、右ストレートを飛ばし、左フックは振りが大きいがキレがあるアキーム。相手を自在に打ちのめす。3R、連打を浴びたナテラが横を向いたところでレフェリーストップ(ダウンシーンは無し)。二戦目ですでに世界チャンピオンレベルのアキーム。ジェフ・チャンドラーやロジャー・メイウェザーを思い出させる戦いぶりだった。)


アキーム・アニフォウシェ 8R 判定 ホルヘ・オルテガ

(バンタム級戦、1988年)

アキーム:左ジャブ、右ストレート、左右フック

オルテガ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:これまで9連勝(6KO)のアキーム。オルテガは記録によると、負けてばかりで試合数も少ない男。しかし、対戦相手はウンベルト・ゴンザレス、ポール・ゴンザレス(アキーム戦後はイサイアス・サムディオ、フランキー・デュアルテと対戦)といった世界戦にも登場する実力のある選手ばかり。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦。フックで前進するオルテガ。打ち合いに応じるアキーム。接近戦が続いて8R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。アキームのパンチの正確さが評価されたか。ただ、ナテラ戦ほどパンチにキレが感じられなかった印象。オルテガはタフでよく攻めたが、ディフェンスされてしまった。)


アキーム・アニフォウシェ 3R KO エデュアルド・トーレス

(バンタム級戦、1989年)

アキーム:左ジャブ、右ストレート、左右フック

トーレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:ワンツーでトーレスがダウン

3R:右ストレートでトーレスがダウン

(感想:14連勝(9KO)のアキーム。トーレスは14勝(6KO)6敗のメキシカン。後のWBC世界バンタム級王者ラウル・ペレスに1RでKO負けしたことがある。ラスベガス「Showboat Hotel & Casino」での一戦(リングアナはマイケル・バッファ、レフェリーはリチャード・スティール)。1R、共に足でリズムを取りながらジャブ。アキームが長いジャブ&右ストレート。しゃくるようなフックも迫力。トーレスはヘッドスリップしながら踏み込んで右ストレート、左フック。速いワンツーでトーレスがダウン。その後もワンツーでアキーム優勢。3R、強烈な右ストレートでトーレスがダウン。そのままレフェリーストップ。アキームがワンツーで勝利。トーレスは動きが良く、頑張って打ち返していたが敗北。上には上がある、という結果になった。トーレスはこれが最後の試合に。)


アキーム・アニフォウシェ 4R KO ホセ・モンティエル

(北米J・バンタム級タイトル戦、1991年)

アキーム:左ジャブ、右ストレート、左右フック

モンティエル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでモンティエルがダウン

4R:右アッパーでモンティエルがダウン

(感想:アキームがタイトル防衛。勝ち続けるアキーム。挑戦者モンティエルはメキシコのJ・バンタム級タイトルを獲得、防衛してきた選手。アルマンド・カストロ(カオサイ・ギャラクシー、鬼塚勝也の世界王座に挑戦したことで日本でも知られているファイター)とその王座を争ってきたがKOされ、これが再起戦となる。フロリダ州ペンサコーラでの一戦。スピードとパワーのアキーム。ジャブを当てていく。右ストレートと左ボディフックもパワーアップしている印象。フットワークと連打のモンティエル。ビニー・パジェンザのような戦いぶりだが、2R、4Rのダウンで完璧なKO負け。アキームは長いリーチを持て余してローブローで減点されるシーンはあったが、世界王者級のキレとパワーで快勝。勢いに差があった。その後の二人。モンティエルは三連続KO負けで引退。最後の相手はマルコ・アントニオ・バレラだった。アキームは北米タイトルをさらに防衛。ロバート・キロガの持つIBF世界J・バンタム級タイトルに挑戦。歴史に残る激戦となったが敗北。試合後、アキームは倒れ、深いダメージ。そのためアメリカでは試合が許可されず。麻薬を扱い、ナイジェリアに強制送還。故郷で復帰を目指してトレーニング中に死去(1994年、26歳の時)。死因は最後の試合のダメージによるものだと思われるが、真相は不明。キロガ戦で大きく人生が変わってしまった。)


①「Bantamweight

Akeem Anifowoshe vs. David Natera」

②「Bantamweight

Akeem Anifowoshe vs. Jorge Ortega」

③「Bantamweight

Akeem Anifowoshe vs. Eduardo Torres」

④「NABF Super Flyweight Title

Akeem Anifowoshe vs. Jose Montiel」


ロバート・キロガ(Robert Quiroga)のページ 

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