パトリツィオ・オリバ(イタリア)
身長177cm:オーソドックス(右構え)
①パトリツィオ・オリバ 15R 判定 ウバルド・サッコ
(WBA世界J・ウェルター級タイトル戦、1986年)
オリバ:左ジャブ、右ストレート、左フック
サッコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:オリバがタイトル獲得。イタリアのナポリ出身のオリバ。1980年のモスクワオリンピック(アメリカがボイコットした大会)ではライトウェルター級で金メダル。プロ入り後は地元を中心にリングに上がり、これまで全勝。イタリア王座、欧州王座(いずれもJ・ウェルター級)を獲得している。王者サッコはアルゼンチンの選手。イタリアで行ったジーン・ハッチャーとの再戦に勝利して王者に。これが初防衛戦。モナコで行われた一戦。フットワークとジャブのオリバ。右ストレートと左フックを使いながらジャブでポイントを取る戦術。サッコは左フックからの右ストレートといった連打やボディ打ちが迫力。同じような展開が15R続いて、判定は2-1。ダウンシーンは無し。全体的にオリバのジャブが試合を支配していた印象。このオリバの試合運びが「イタリアのボクシング」なのだと思われる。「強さ」はあまり感じなかったが。空転することが多かったサッコはこれが最後の試合となった。)
(WBA世界J・ウェルター級タイトル戦、1986年)
オリバ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ブルーネット:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:オリバがタイトル防衛。ナポリで行われた初防衛戦。ブルーネットはアメリカの選手。これまで全勝で、ミネソタ州J・ミドル級王座を獲得しているが、ローカルなイメージの選手。ストレート・フックで勢いよく攻めるオリバ。3R、打たれっぱなしになったブルーネット。セコンドがリングインして終了。ダウンシーンは無し。初防衛戦は手堅く勝利できる相手を選ぶのがボクシング界の常識(?)。しかしながら、ミスマッチすぎた。)
(WBA世界J・ウェルター級タイトル戦、1987年)
オリバ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
コッジ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:連打、右フックで2度、オリバがダウン
(感想:コッジがタイトル獲得。オリバの三度目の防衛戦の相手は強敵。アルゼンチンの強打者コッジ。その強さは後の活躍でおなじみ。イタリアで行われた試合(コッジはイタリア移民。コッジにとっては敵地での試合ではなく、いわば「凱旋帰国」のようなもの)。独特の打ち方だがパンチがあるコッジ。伸びる左ストレートに威力があり、接近して攻めるときはフックを猛烈に振るう。オリバもジャブ・ストレートで攻めるがパワーが違う。3R、左フックからの連打でリング外にダウンするオリバ。さらにフックでダウンして立てなかった。アルゼンチンのサッコから奪ったタイトルが再びアルゼンチンへ。コッジはその後、日本の選手とも世界戦を行った。オリバはその後もリングに上がり続け、欧州ウェルター級王座を獲得するなどの活躍を見せたが、バディ・マクガートのWBC世界ウェルター級王座に挑戦して判定負け、世界王座返り咲きならず。それが最後の試合に。プロよりもアマチュア向きのスタイルだった印象。)
Ubaldo Sacco vs. Patrizio Oliva」
②「WBA World Super Lightweight Title
Patrizio Oliva vs. Brian Brunette」
③「WBA World Super Lightweight Title
Patrizio Oliva vs. Juan Martin Coggi」
ファン・マルチン・コッジ(Juan Martin Coggi)のページ
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