2020年7月17日金曜日

吉野弘幸(Yoshino Hiroyuki)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ウェルター級のハードパンチャー、吉野。坂本孝雄戦、三浦忠文戦、佐藤仁徳戦を紹介します。

吉野弘幸(Yoshino Hiroyuki)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

吉野弘幸(日本)
身長177cm:オーソドックス(右構え)

吉野弘幸 4R KO 坂本孝雄
(日本ウェルター級タイトル戦、1988年)
吉野:左ジャブと左右フック
坂本:左ジャブと左フック
(ダウンシーン)
3R:左フックで坂本がダウン
4R:左フックで2度、坂本がダウン
(感想:吉野がタイトル獲得。東京都葛飾区出身の吉野。オーソドックススタイルであるが、元々は左ききだという。中学校を卒業後、運送会社やラーメン店に勤務(ラーメン店での出前の仕事で腕力がついたらしい)。ミドル級でプロデビュー。何と1RでKO負け。連敗し、ウェルター級へ転向。その後も引き分けや敗北、勝っても判定だったり。そしてこのタイトル初挑戦。王者の坂本は決定戦で王座を獲得した選手。決定戦、二度の防衛戦は全てKO勝ち。東京ドームで行われた「マイク・タイソン vs. トニー・タッブス」の前座カード。ハードパンチャー同士の対戦。ジャブの打ち合い。得意のフックで仕掛けていく吉野。3R、坂本の左フックで吉野がグラつく。しかし終了間際に左フックで坂本がダウン。4R、三度目のダウンで試合終了。豪快なKO。坂本はやや消極的だった。その後、坂本は数年のブランク。復帰したが、王座戦をすることはなかった。)

吉野弘幸 2R KO 三浦忠文
(日本ウェルター級タイトル戦、1988年)
吉野:左ジャブと左フック
三浦:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
2R:左アッパーで2度、三浦がダウン
(感想:吉野がタイトル防衛。日本王座の初防衛戦を上山仁と行った吉野。初戦では引き分けた上山をKOして防衛。二度目の防衛戦は1RでKO勝ち。すっかり強打に目覚めた吉野が三浦と三度目の防衛戦。三浦は日本5位。ヒゲを生やし、強そうな見た目。低い姿勢からフック攻撃の三浦。2R、ボディ攻撃からの左アッパーで三浦がダウン。二回目のダウンも強烈なもの。セコンドからタオルが投げ込まれた。吉野が快勝。定評のあるパワーに加え、この試合では王者らしい冷静さも見せた。)

吉野弘幸 4R TKO 佐藤仁徳
(日本ウェルター級タイトル戦、1992年)
吉野:左ジャブ、左ストレート、左フック
佐藤:右ジャブ、左ストレート、右フック
(ダウンシーン)
4R:連打で佐藤がスタンディングダウン
(感想:吉野がタイトル防衛。11度目の防衛戦。しかし、直前の試合では日本J・ミドル級王者の上山仁と「日本王者対決(ノンタイトル戦)」を行い、KO負け。挑戦者の佐藤はこれまで11戦全勝(11KO)の強打者。吉野としてはKO負けの再起戦で戦うには厳しい相手。いつものように左フックを中心に連打する吉野。サウスポーの佐藤はハードパンチャーだが動きが固い。4R、左フックでグラついた佐藤が連打されてダウン。さらに連打でレフェリーストップ。佐藤はこれまで全KO勝ちだったが、映像ではそんなにパワーがあるようには見えなかった。リズミカルにジャブを多く使えばもっと良い試合ができたのではないか。後、吉野はファン・マルチン・コッジ(アルゼンチン)の持つWBA世界J・ウェルター級タイトルに挑戦したがKO負けし、結局、世界王者にはなれなかった。しかし軽量級が中心の日本ボクシングでウェルター級を盛り上げた吉野は当時、存在感があった。未だに日本から世界ウェルター級チャンピオンが出ていない。「吉野より強くないと世界ウェルター級王座獲得は無理」という「吉野」という基準が個人的にはあるが、そういう選手が日本から誕生する日が来るだろうか?)

①「Japanese Welterweight Title
Sakamoto Takao vs. Yoshino Hiroyuki」
②「Japanese Welterweight Title
Yoshino Hiroyuki vs. Miura Tadafumi」
③「Japanese Welterweight Title
Yoshino Hiroyuki vs. Sato Jintoku」

ファン・マルチン・コッジ(Juan Martin Coggi)のページ

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