ランドール・ベイリー（Randall Bailey）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

WBO世界Ｊ・ウェルター級王者。ケタ外れのハードパンチャー。カルロス・ゴンサレス戦、ロッキー・マルティネス戦、ディオスベリス・ウルタド戦を紹介します。

ランドール・ベイリー（アメリカ）
身長175cm：オーソドックス（右構え）

①ランドール・ベイリー 1R KO カルロス・ゴンサレス
（WBO世界Ｊ・ウェルター級タイトル戦、1999年）
ベイリー：左ジャブと左フック
ゴンサレス：左ジャブと左右フック
（ダウンシーン）
1R：左フックでゴンサレスがダウン

（感想：ベイリーがタイトル獲得。フロリダ州出身のベイリー。ニックネームが「The Knock-Out King」。その名の通りの強打者でこれまで全試合KO勝ち。王者のゴンサレス（メキシコ）もまた強打者。しかし、ディフェンスに難があり、王者として安定感に欠けるところがある。ベイリーとの防衛戦は奪回した王座の初防衛戦となる。マイアミで行われた一戦。ゴンサレスの強打を警戒してフットワークを使うベイリー。ゴンサレスは重そうなパンチ。強烈な左フックでゴンサレスがダウン、KO。新鋭ベイリーが王者のディフェンスの甘さをついて秒殺ワンパンチKO。ゴンサレスのようなタフなハードパンチャーでもこんな負け方をするのか、という衝撃があった。その後もゴンサレスはリングに上がり続け、WBOやWBCの地域王座を獲得したが、世界王座に返り咲くことはなかった。）

②ランドール・ベイリー 7R TKO ロッキー・マルティネス
（WBO世界Ｊ・ウェルター級タイトル戦、2000年）
ベイリー：左ジャブ、右ストレート、左右フック
マルティネス：左ジャブと左右フック

（感想：ベイリーがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者マルティネスはメキシカン。デビュー以来、全勝でフィリップ・ホリデイのIBF世界ライト級王座に挑戦したが判定負け。その後、WBOの地域王座を獲得し、この二度目の世界挑戦。パリで行われた一戦。フットワークとジャブで試合を組み立てるベイリー。マルティネスはタフな試合ぶりだったが6R終了で棄権。ダウンシーンは無し。ベイリーはハードパンチャーだが、頭から突っ込んでいくタイプではなく、ジャブで距離を取る慎重な選手。この試合では右ストレートが印象的だった。）

③ディオスベリス・ウルタド 7R KO ランドール・ベイリー
（WBA世界Ｓ・ライト級王座決定戦、2002年）
ベイリー：左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウルタド：左ジャブ、右ストレート、左右フック
（ダウンシーン）
2R：右ストレートのカウンターでベイリーがダウン
6R：右ストレートでウルタドがダウン
7R：左フックでベイリーがダウン

（感想：ウルタドがタイトル獲得。判定負けでWBO世界Ｊ・ウェルター級タイトルを失ったベイリー。その後、WBA世界Ｓ・ライト級暫定王座を獲得。これまで負けは一つで25勝25KO。そしてこのウルタドとの試合。ウルタドはキューバの選手。デビュー以来、全勝でパーネル・ウィテカーのWBC世界ウェルター級王座に挑戦したがTKO負け。コンスタンチン・チューにもTKO負け。マイナー王座を獲得しているが、メジャー団体の王座を獲りたいところ。サンファンで行われた一戦。先制攻撃を仕掛けるベイリーにウルタドは応戦。前進するベイリーだが、2Rにカウンターを食ってダウン。それでも攻め続けるベイリーは6Rにウルタドに片膝をつかせるダウンを奪う。7R、左フックで動きが止まったベイリーに連打を浴びせるウルタド。左フックでダウンしたベイリーは立てなかった。ベイリーは構え方や強打者ぶりがジュリアン・ジャクソンによく似ている。打たれ弱いところも似ている（柴田国明、エドウィン・ロサリオ、ムアンチャイ・キティカセム、ブルース・セルドンなど、見た目が強そうで実際ハードパンチャーなのに打たれ弱い選手がいる。弱そうな感じなのにタフな選手もいる。人間の体は本当に不思議だ）。その後もリングに上がり続け、IBF世界ウェルター級王座を獲得し二階級制覇。しかし打たれ弱さがあったため、王座を防衛できなかったのが残念。）

①「WBO Light Welterweight Title
Carlos González vs. Randall Bailey」
②「WBO Light Welterweight Title
Randall Bailey vs. Rocky Martinez」
③「WBA Light Welterweight Title
Randall Bailey vs. Diosbelys Hurtado」

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