ジョン・ムガビ(ウガンダ)
身長174cm:オーソドックス(右構え)
①ジョン・ムガビ 1R KO カーチス・パーカー
(ミドル級10回戦、1983年)
ムガビ:左ジャブと左右フック
パーカー:左ジャブと左フック
(ダウンシーン)
1R:右フックの連打、右ストレートで2度、パーカーがダウン
(感想:ウガンダ・カンパラ出身のムガビ。ニックネームは「The Beast(野獣)」だが、本人はこれをあまり快く思っていない(「自分は人間だ」というプライド。「けだもの」みたいに言われたくない、ということ)。ケンカに強くなりたいという理由でボクシングジムを覗いていたのがキッカケでボクサーに。1980年モスクワオリンピック(アメリカはボイコットして不参加)ではウェルター級で銀メダル。プロ入り。西ドイツ、アフリカ、フロリダなどを転戦。これまで全勝(19連続KO勝利)。直前の試合ではエディ・ガソ(輪島功一、トーマス・ハーンズとも対戦)をKOしている。パーカーもまた世界王座を狙う男。「小型ジョー・フレージャー」といった戦いぶりで知られている。フロリダで行われたハグラーに挑戦する前のムガビの試合。実力者のパーカーだが右フックが効いてしまう。二度のダウンで終了。あっけなく強打で倒されてしまった。パーカーは1Rで負けるような選手ではないが、パワーの差で決着。)
(ミドル級10回戦、1984年)
ムガビ:左ジャブと左右フック
グリーン:左右フック
(感想:これもハグラーに挑戦する前のムガビの試合で、場所はフロリダ(タンパ)。小柄(身長164cm)ながらパワーがあるグリーン。これまでロビー・シムズ(ハグラーの弟)、ウィルフォード・サイピオン、フランク・フレッチャー、デイビッド・ブラクストンといった当時の実力派と戦ってきたタフ男。ムガビが苦戦。グリーンの連打が効いてしまうシーンもあり、白熱したタフな打撃戦に。出血が悪化するグリーン。10R、グリーンが連打されたところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。ムガビには「荒っぽい」というイメージがあるが、ジャブで試合を組み立てる正統派タイプ。その後、ムガビは全戦全勝(25連続KO)でハグラーに挑戦するが、楽な相手を軽く倒してきたわけではなく、グリーン戦のようなタフな試合も経験して世界挑戦したことを覚えておきたいと思う。)
(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1989年)
ムガビ:左ジャブと左右フック
ジャコー:左ジャブ
(ダウンシーン)
1R:連打でジャコーがダウン
(感想:ムガビがタイトル獲得。ミドルでは難攻不落のハグラー、J・ミドルでは相手のサミング(と言われている)に世界タイトル獲得を阻まれてきたムガビ。巡り合わせの悪さ、戦い方の弱点(ディフェンスなど)が原因。王者ジャコーはフランスの選手。あのドナルド・カリーを番狂わせで破って王者に。これが初防衛戦。フランスで行われた一戦。左ジャブと左右フックで攻めるムガビ。ジャコーはジャブで応戦。ムガビが右フックで圧力をかけ、その勢いでジャコーが転倒。苦痛の表情のジャコー。倒れたときに足をくじいたらしい。立ったものの連打を喰ってダウン。あっけないTKO。「あなたは世界チャンピオンがこんな負け方をしたのをこれまでに見たことがありますか?」といった感じのスッキリしない決着。ようやく世界王者になったムガビだが、テリー・ノリスに1RでKOされて王座陥落。新鋭ジェラルド・マクラレンにも1R KO負けでムガビの時代は去ってしまった。本来ならばもっと活躍していたはずの選手である。)
②「John Mugabi vs. James Green」
③「WBC World Super Welterweight Title
René Jacquot vs. John Mugabi」
マービン・ハグラー(Marvelous Marvin Hagler)のページ
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テリー・ノリス("Terrible" Terry Norris)のページ
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ジェラルド・マクラレン(Gerald McClellan)のページ
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