ユーリ・アルバチャコフ(ロシア)
身長163cm:オーソドックス(右構え)
①ユーリ・アルバチャコフ 1R KO 水野隆博
(日本フライ級王座決定戦、1991年)
ユーリ:左ジャブ、右ストレート、左フック
水野:右ジャブと右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレート、右ストレート、右フックからの左ボディーで3度、水野がダウン
(感想:ユーリがタイトル獲得。アジア系ロシア人のユーリ。本名は「ユーリ・ヤコヴレヴィチ・アルバチャコフ」(長い)。アマチュアで世界王者に。ソ連で政変。「ペレストロイカ(改革開放)政策」によりソ連のアスリートがプロに参戦。アントニオ猪木の仲介でスラフ・ヤノフスキー、オルズベック・ナザロフらと共に日本の協栄ジムに入門。これまで7連勝(7KO)で、WBC9位。リングネームは「ユーリ海老原」(ユーリのリングネームは複数あるが、本人はこの名を嫌っているらしい。本人の意思を尊重して本名で呼ぶことにします)。ピューマ渡久地の持つ王座に挑戦する予定だったが、渡久地が試合前に所属ジムとトラブルを起こし失踪。水野と王座決定戦を行うことに。相手の水野は日本4位で4勝(1KO)4敗のサウスポー。共に初の王座戦。両者ジャブ。水野は足を使いながら左ストレート、右フック。ユーリの右ストレートで水野が「ストン」とダウン。さらに右ストレートで二度目。最後は右フックからの左ボディーでスリーノックダウン、試合終了。パワーの差でユーリが圧勝。映像ではあっけなく終わったように見えたが、ユーリの右は想像以上に強いのだろう。水野の左ストレートも悪くはなかった。)
(WBC世界フライ級タイトル戦、1992年)
ユーリ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ムアンチャイ:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでムアンチャイがダウン
3R:左ジャブからの右ストレートでユーリがダウン、左フックでムアンチャイがダウン
8R:右ストレートでムアンチャイがダウン
(感想:ユーリがタイトル獲得。ユーリが全勝で世界初挑戦。ムアンチャイは二階級を制覇しているタイのストレートパンチャー。負けたがアメリカで人気者マイケル・カルバハルと対戦。強打者との対戦には慣れている。日本で行われた試合。スピードとパンチがある両者。1R、3Rに倒し合い、ダウン応酬の激戦に。打たれ強くないムアンチャイだが、ダウンしても回復が早い。8R、真っ直ぐな攻撃が多いムアンチャイのディフェンスの隙を突いてユーリが右ストレート。ムアンチャイが前のめりにダウンし、失神KO。パワーとディフェンスでユーリが壮絶なKO勝利。ムアンチャイには打たれ弱さがあるためこの結果は予想できなくはなかったが、想像以上の衝撃があった。この両者は後にタイで再戦。ユーリがKOで王座防衛。)
(WBC世界フライ級タイトル戦、1992年)
ユーリ:左ジャブ、右ストレート、左フック
渡久地:左右フック
(ダウンシーン)
7R:左フック、連打で2度、渡久地がダウン
(感想:ユーリがタイトル防衛。王座を守り続けるユーリ。当時、因縁のあった渡久地との対決。ライバル意識むき出しの渡久地は試合前の会見でユーリを挑発(いつも冷静なユーリが珍しく怒った顔に)。共にハードパンチャーだが渡久地は動きが硬い。ユーリが伸びのあるジャブ、ストレートとフットワークで渡久地を封じる。7R、左フックで渡久地がダウン。連打で二度目。何とか耐えた渡久地だが、9Rにラッシュされ、レフェリーストップ。ディフェンスの差が大きかった一戦。7Rのダウンを奪った左フックは実に見事だった。しかし、この試合でユーリはコブシを負傷、ブランク。10度目の防衛戦を一度は勝っているチャッチャイ・ダッチボーイジムと行ったが、判定負けで初黒星、王座陥落。そして引退。アマチュア時代からトップを走ってきたユーリ。「もう疲れた。もうたくさんだ」とコメントしてリングを去った。)
Yuri Arbachakov vs. Mizuno Takahiro」
②「WBC World Flyweight Title
Muangchai Kittikasem vs. Yuri Arbachakov」
③「WBC World Flyweight Title
Yuri Arbachakov vs. Toguchi Takato」
ムアンチャイ・キティカセム(Muangchai Kittikasem)のページ
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