2019年12月27日金曜日

鬼塚勝也(Onizuka Katsuya)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界J・バンタム級王者。千葉ラピソ戦、中島俊一戦、タノムサク・シスボーベー戦を紹介します。

鬼塚勝也(Onizuka Katsuya)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

鬼塚勝也(日本)
身長173cm:オーソドックス(右構え)

鬼塚勝也 1R KO 千葉ラピソ
(J・バンタム級10回戦、1990年)
鬼塚:左ジャブ、右ストレート、左フック
ラピソ:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
1R:左フックでラピソがダウン
(感想:福岡県出身の鬼塚。本名は「鬼塚隆」。子供の頃は体が弱かったらしく、強さに憧れたという。中学でボクシングを始め、アマチュアのリングへ。プロではこれまで全勝で、全日本新人王(J・バンタム級)を獲得している。ラピソはフィリピンの中堅どころ(レパード玉熊にKO負け)。積極的に攻めるサウスポーのラピソ。しかし、左フックでダウン。立ったもののふらついており、レフェリーはカウントアウト。鬼塚がワンパンチで倒すパワーとキレがあることを証明。ラピソは積極的だったが、接近戦ではサウスポーの持ち味は発揮できない。距離を取って戦うべきだった。)

鬼塚勝也 10R TKO 中島俊一
(日本J・バンタム級タイトル戦、1990年)
鬼塚:左ジャブ、右ストレート、左フック
中島:左右フックの変則的な攻め
(感想:鬼塚がタイトル獲得。全勝を守り続ける鬼塚が日本王座に初挑戦。王者の中島はタフな男で日本J・バンタム級王座を連続防衛している。ただ、直前の試合ではタイでカオサイ・ギャラクシーのWBA世界J・バンタム級王座に挑戦してTKO負けしており、コンディションが気になるところ。鬼塚の「きれいなボクシング」、中島の「変則的なボクシング」。タフな中島とよく打ち合う鬼塚。最終ラウンド、右ストレートをきっかけに鬼塚がラッシュ。タオル投入でTKO。ダウンシーンは無し。鬼塚は正統派の戦い方をする選手であるが、いざというときには正面から打ち合う度胸もあるところを見せた。判定で優勢な場合に「勝っているのだから」という理由で足を使って最終ラウンドを軽く流す選手がいるが、「最後まで倒しに行く」のが「一流選手の条件」ではないだろうか? 再戦も鬼塚の勝利(判定)。)

鬼塚勝也 12R 判定 タノムサク・シスボーベー
(WBA世界J・バンタム級王座決定戦、1992年)
鬼塚:左ジャブ、右ストレート、左フック
タノムサク:左ジャブと左フック
(感想:鬼塚がタイトル獲得。カオサイ・ギャラクシーがWBA世界J・バンタム級王座を返上。タイのタノムサクと鬼塚が決定戦。タノムサクはルイシト・エスピノサのWBA世界バンタム級王座に挑戦して判定負けしたことがあり、これが二度目の世界挑戦。互いにスピードがあり、ジャブを打ち合う。パンチを当てる技術はタノムサクの方が上か。7Rあたりからタノムサクはあまり前に出ず、ディフェンスとジャブが中心に。判定は3-0。ダウンシーンは無し。微妙な判定が議論を呼んだ一戦。タノムサクは当てるのが巧かったが、鬼塚もボディーを打つなど、よく打ち返していた。ダウンも無く、ジャッジもどちらにポイントをつけたらいいか迷ったラウンドも多かったろう。この試合の評価が難しいのは「ディフェンス」。いくら攻めてもパンチをブロックされてしまえばそれは「有効打」にはならない。タノムサクは中盤から受け身になった。これは「王座決定戦」であり、どちらもチャレンジャーであるため、共に最後まで攻め続ける必要があった。勝手に「自分の方がポイントで勝っている」などと計算してはならない。試合後の不満そうなタノムサクの表情が物語っているように実力はタノムサクの方が上だった。後、鬼塚は綱渡り的な形で王座防衛を続けたが、李炯哲にTKO負け、王座陥落。網膜剥離により引退。良い選手ではあったが、世界レベルとなると、少しパワー不足だった印象。引退後は絵画やデザインの世界で活躍しているとのこと。)

①「Onizuka Katsuya vs. Rex Rapiso」
②「Japan Junior Bantamweight Title
Nakajima Shunichi vs. Onizuka Katsuya」
③「WBA World Super Flyweight Title
Onizuka Katsuya vs. Thanomsak Sithbaobay」

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