フライ級戦。「ロセル vs. パターソン、サクインガ」「アンドレーデ vs. オスバルド・ゲレロ」ほかを紹介します。
アルベルト・ロセル(ペルー)
身長155cm:オーソドックス(右構え)
オスカー・アンドレーデ(メキシコ)
身長168cm:オーソドックス(右構え)
①ラマセス・パターソン 4R 判定 アルベルト・ロセル
(フライ級戦、2001年10月)
ロセル:左ジャブ、右ストレート、フック
パターソン:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ロセルはペルー人(ウアラル出身)。1996年アトランタ・オリンピックにライトフライ級で出場(メダルは獲得ならず)。1998年、地元でプロデビュー。初の海外試合(コロンビア・カルタヘナ)でTKO負け、初黒星。イバン・カルデロンに判定負け。パターソン戦はその再起戦。パターソンはミシガン州デトロイト出身の黒人。アマチュアではアメリカ王者に(フライ級)。プロではこれまで6連勝。ニックネームは「ランボー」。イリノイ州エルジンでの一戦。足で距離を取るボクサータイプのパターソン。カウンター、パワフルなコンビネーション(右ストレートからの左フック)。ロセルは速いジャブ、思い切りのいい右ストレート、左フックで攻めの姿勢。ただ、攻撃が単発なため、かわされるシーンが目立つ。4R、ロセルがパターソンを押し倒すハプニング。その仕返しか、パターソンが右フック攻撃。4R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。パターソンがアウトボクシングで勝利。パンチ力を感じるシーンもあった。ロセルは攻撃がコンビネーションでなかったのが残念。その後のパターソン。連勝だったが、引退。なぜ辞めたのか?)
②アルベルト・ロセル 6R TKO ホルヘ・サクインガ
(フライ級(?)戦、2011年12月)
ロセル:左ジャブ、右ストレート、フック
サクインガ:右ジャブ、左ストレート、フック
(ダウンシーン)
6R:右ボディストレートでサクインガがダウン
(感想:パターソン戦後のロセル。その後も北米フライ級王座戦でブライアン・ビロリアに2-0の判定負けを喫するなど海外で苦戦。地元でWBAの地域王座(フライ級)獲得。メキシコでウーゴ・カサレスのWBA世界スーパーフライ級王座に挑戦したが、TKO負け。再起二連勝中。サクインガはエクアドル・キト出身。エクアドル王座(フライ級)を獲得している。ペルー・リマでの一戦。小柄な二人、サウスポーのサクインガ。足で距離を取って右ジャブ、左ストレート。ロセルは攻めの姿勢。ジャブ、そして実にパワフルなストレート、フック。特に左ボディ打ちに迫力。ブロックしながら何とかフックで応戦していたサクインガだが、6Rに右ストレートをボディに食ってダウン。立ったが、レフェリーストップ。まだ続行できそうに見えたが1Rから押されっぱなしだったため、レフェリーは止めることにしたのだろう。ロセルが快勝。小さい体ながらエネルギッシュな攻めだった。サクインガは応戦するのに精一杯で、勝てるような動きではなかった。その後の二人。サクインガは勝ったり負けたりブランクを作ったり。ロセルは地元でWBA世界ライトフライ級暫定王座獲得、連続防衛。正規王者に昇格したが、日本で田口良一に判定負けで王座陥落。再起二連勝で引退。強かったが、海外ではもう一つだった。)
③デビンド・タパ 1R NC ダン・デイビス
(フライ級6回戦、2000年3月)
タパ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
デイビス:ジャブ、ストレート、左右フック
(感想:タパはネパール・シャンジャー出身。主戦場はアメリカで、これまで10戦全勝(6KO)。デイビスはペンシルベニア州フィラデルフィア出身で、プロ4連勝(2KO)。フィラデルフィアでの一戦。トリッキーなサウスポーのタパ。ジャブ、左ストレート、振りの大きい左右フック。デイビスは慎重姿勢からジャブ、大振りのフック。似たようなタイプだが、タパの方が好戦的。デイビスは左右に構えをチェンジする(スイッチヒッター)。1R終了後、バッティングによりノーコンテスト(ダウンシーンは無し)。攻める勢いは良かったが、共にディフェンスが巧くなかった印象。再戦はタパがKOで勝利して、デイビスは引退。タパはその後、大きなタイトルは獲ってはいないが、元IBF世界フライ級王者フランシスコ・テヘドールに判定勝ちしている。)
④オスカー・アンドレーデ 6R KO オスバルド・ゲレロ
(スーパーフライ級戦、2001年7月)
アンドレーデ:左ジャブ、右ストレート、フック
ゲレロ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
6R:右フックでゲレロがダウン
(感想:メキシカン対決。アンドレーデはこれまで25勝(13KO)19敗1分。デビューから二連続KO負けするなど勝ったり負けたり。WBOとIBFのストロー級王座に挑戦したが、いずれもKO負け。北米J・フライ級王座を獲得、連続防衛。NABA王座(フライ級)、NABF王座(フライ級)獲得。どうやら減量苦から解放されて本来の実力が出せるようになったようだ。ゲレロ(コパラ出身)もまたストロー級だった選手で、27勝10敗。WBCインター王座を獲得したが、IBF王座は獲れず。階級を上げ、WBC米大陸王座(J・フライ級)獲得。しかし、このところ連敗中。カリフォルニア州オーロビルでの一戦。ガードを固めて中間距離を保つアンドレーデ。攻めるときは左ジャブを中心としたコンビネーション、右カウンター、ボディ打ち。クリーンなボクシング。ゲレロも悪くない。ジャブ、ストレート、ボディ打ち。しかし、徐々に体格差が。6R、アンドレーデが左フックからの右ストレートなどで攻勢。ロープ際での右フックでゲレロがダウン。ヒザをキャンバスに着いたまま10カウント。アンドレーデがテンポの良いコンビネーションで勝利。反則やラフ行為が無い上質なボクシングだった。ゲレロは頑張ったが、相手のディフェンスに阻まれた。その後の二人。ゲレロはWBOインターコンティネンタル王座戦(バンタム級)でKO負けするなど全敗。アンドレーデは地域王座戦に多数出場。しかし、敗北もあって世界戦は無かった。)
①「Flyweight
Alberto Rossel vs. Ramases Patterson」
②「Flyweight
Alberto Rossel vs. Jorge Saquinga」
③「Flyweight
Debind Thapa vs. Dan Davis」
④「Super Flyweight
Oscar Andrade vs. Osvaldo Guerrero」




0 件のコメント:
コメントを投稿