2025年4月17日木曜日

ジョン・モリナ(John Molina)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

NABOライト級王者。ジョシュア・アロティ戦、アントニオ・デマルコ戦、テレンス・クロフォード戦を紹介します。

ジョン・モリナ(John Molina)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジョン・モリナ(アメリカ)

身長179cm:オーソドックス(右構え)


ジョン・モリナ 3R KO ジョシュア・アロティ

(ライト級戦、2009年)

モリナ:左ジャブ、右ストレート、フック   

アロティ:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

3R:左ボディでアロティがダウン

(感想:長身のライト級モリナ(26歳)はカリフォルニア州コビーナ出身。ニックネームは「The Gladiator(剣闘士)」。あのジョンジョン・モリナ(プエルトリコ)と関係があると思われることがよくあるそうだが、無関係(名前が似ているだけ)。これまで14連勝(10KO)。王座戦の経験はまだ無い。アロティ(28歳)はガーナ・アクラ出身の黒人(「ガーナ・アクラ」と言えばアズマー・ネルソン、アイク・クォーティといった一級品の強打者を思い出すが、アロティはどんな選手なのか?)。15勝(13KO)6敗。アフリカ王座(スーパーフェザー級、ライト級)を獲得しているが、英連邦王座(ライト級)は獲得ならず。直前の試合は初のアメリカでの試合で、TKO負け。カリフォルニア州レモーでの一戦(リングアナはジミー・レノン・ジュニア)。互いにジャブ連打、右ストレート。モリナは思い切りのいい打ち方をするタイプ。右ストレート、左右フックで手数を出していく。ただ、攻めるときのガードに甘さ。アロティはブロックしながら左右フック、ボディ打ち。パワーを感じるボクシング。2R、モリナが右フックをヒットさせる。3Rにハプニング。アロティがローブローで倒れ、しばし中断&ドクターチェック。再開後、左ボディでアロティがダウン、10カウント。モリナが積極さ、フック攻撃で勝利。一方、ちょっと怪しかったアロティ。そんなにキツいローブローだったのだろうか? それともボディが効いたのをゴマかそうと休んだ? 強さを感じる選手だったが、ネルソンやクォーティほどの気迫は無かったような印象。その後、二連敗でキャリアを終えた。)


アントニオ・デマルコ 1R TKO ジョン・モリナ

(WBC世界ライト級タイトル戦、2012年)

モリナ:左ジャブ、右ストレート、フック   

デマルコ:右ジャブ、左ストレート、フック   

(感想:デマルコがタイトル防衛。アロティ戦後も連勝だったモリナだが、北米&NABOダブルタイトル戦(ライト級)で判定負け、初黒星。その後、また連勝でNABO王座などを獲得。24勝(19KO)1敗で、この初の世界挑戦。27勝(20KO)2敗1分の王者デマルコはメキシカン。メキシコでデビュー後、主戦場をアメリカに。NABO王者(ライト級)になった後、WBC世界ライト級暫定王者に。しかし、正規王者エドウィン・バレロ(ベネズエラ)にTKO負けで王座を守れず。決定戦でホルヘ・リナレスを下し、WBC世界ライト級王座獲得。モリナ戦は二度目の防衛戦となる。カリフォルニア州オークランドでの一戦。ジャブで前進するモリナ。デマルコは典型的なサウスポーで、足で距離を取りながら右ジャブ。デマルコの左ストレートがクリーンヒットしてモリナが後退。一気に連打するデマルコ。モリナが中腰の体勢で打たれ続けたところでレフェリーストップ。何と44秒で終了(これはライト級の世界タイトルマッチ最短KO記録だそうだ。今でも?)。事実上、左ストレート一発で負けたモリナ。ガードして耐えるのではなく、ダウンしていれば体勢を立て直すことができたかもしれない。勝ったデマルコだが、次の防衛戦でTKO負け、王座陥落。WBA世界スーパーライト級王座に挑戦したが判定負けで王座返り咲きならず。シャープなパンチを持っていたが、その分、線が細かった。)


テレンス・クロフォード 8R TKO ジョン・モリナ

(WBC・WBO世界スーパーライト級タイトル戦、2016年)

モリナ:左ジャブ、右ストレート、フック   

クロフォード:右ジャブ、左ストレート、フック

(ダウンシーン)

8R:右フックでモリナがダウン

(感想:クロフォードがタイトル防衛。デマルコ戦後のモリナ。WBC米大陸王座戦、NABO王座戦(いずれもスーパーライト級)で連敗するなど不調。WBOインター王座(スーパーライト級)を獲得して世界戦のチャンス到来。王者クロフォードはネブラスカ州オマハ出身の黒人。これまで全勝、WBOのライト級、次いでスーパーライト級王座獲得。WBC王座(スーパライト級)も獲得、統一。モリナ戦は統一王座の初防衛戦となる。しかしながら、モリナ。ウェイトオーバー。勝ってもベルト無し。クロフォードは「勝てば防衛」という条件。オマハでの一戦。似たような構え方の二人。しかし、パンチの伸び、正確さに差が。1Rからクロフォードのジャブがヒット。そしてワンツー、左フック。モリナは得意の右パンチで攻撃。クロフォードがサウスポーにチェンジ。ディフェンス、当てる巧さで優勢。3R、モリナが右フックで粗い攻め。しかし、逆にジャブ、左ボディを打たれる。テクニックでクロフォードが優勢の状況で8R。左フックが効いたモリナにクロフォードが一気に連打。右フックでモリナがダウンしたところでレフェリーストップ。クロフォードが快勝。テクニシャン的な戦いをしていたが、ここぞというチャンスではパワフルに畳み掛ける連打。テクニック&パワーがあった。モリナは一貫しない攻め。右フックには威力があったが、ディフェンスされた。その後の二人。クロフォードは説明不要。全勝のまま世界ウェルター級王座も獲得。「パウンド・フォー・パウンド」1位に選ばれるほどの選手になった。モリナはその後もリングに上がったが、タイトル戦は無し。ボクシングは勢いだけでは勝てない。ディフェンスに甘さがあったのが惜しい。)


①「Lightweight 

John Molina vs. Joshua Allotey

②「WBC World Lightweight Title

Antonio DeMarco vs. John Molina」

③「WBC・WBO World Super Lightweight Title

Terence Crawford vs. John Molina」

 

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