2024年12月13日金曜日

ジェームス・ペイジ(James Page)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界ウェルター級王者。アンドレイ・ペストリエーエフ戦、サム・ガー戦、アンドリュー・ルイス戦ほかを紹介します。

ジェームス・ペイジ(James Page)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジェームス・ペイジ(アメリカ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)


ジェームス・ペイジ 5R KO エリック・アレクサンダー

(WBAラテンアメリカ・ウェルター級タイトル戦、1998年)

ペイジ:左ジャブ、右ストレート、フック

アレクサンダー:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

3R:左ボディでアレクサンダーがダウン

5R:左フックでアレクサンダーがダウン

(感想:ペイジがタイトル初防衛。ピッツバーグ出身の黒人ペイジ。スラリとした体型から繰り出すジャブ、右ストレート、左フックが主な武器。これまで3敗しているが、マイナー王座(ウェルター級)を1RでのTKOで獲得。ラテンアメリカ王座は決定戦(3RでのTKO)で獲得。アレクサンダーはハワイ出身の黒人(アメリカ人同士がなぜラテンアメリカ王座を争うのか? よくわからない王座だ)。これまで14勝(10KO)6敗3分。ホノルルを主戦場としてきたが、ブロンコ・マッカートにラスベガスで1RでTKO負け。続くレスター・エリスとのIBOスーパーウェルター級王座決定戦で判定負け。ハワイ王座を獲得して、ペイジ戦。ラスベガス「ヒルトン」での一戦(レフェリーはトビー・ギブソン)。左のガードをやや下げた構えからジャブを出すペイジ。左フックからの右ストレート、左ボディからの右フック、シャープなボディ打ち。コンビネーションをよく使う。アレクサンダーは足で距離を取ってジャブ、右ストレート。コチラもシャープなパンチの持ち主だが、パンチが軽い。時折パワーを込めて右ストレート、左フックを打つがディフェンスされて単発に終わってしまう。攻めの姿勢でジャブを当てるペイジ。3R、ロープ際での左ボディでアレクサンダーがダウン。4R、ペイジがローブローで減点。5R、ペイジが踏み込んで左フック。ダウンしたアレクサンダーは10カウント内に立てず、KO。ペイジが能力を見せつけて勝利。ナチュラルな動きでパンチの打ち方が良いうえにコンビネーションを多用。これからに期待できそうな試合ぶりだった。アレクサンダーは標準的な選手。パワーがあるところも見せたが、全体的にパワー不足。その後、NBA王座(ウェルター級)を獲得し、ローカルな活躍を見せた。)


ジェームス・ペイジ 2R KO アンドレイ・ペストリエーエフ

(WBA世界ウェルター級王座決定戦、1998年)

ペイジ:左ジャブ、右ストレート、フック

ペストリエーエフ:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでペストリエーエフがダウン

2R:左フックでペストリエーエフがダウン

(感想:ペイジがタイトル獲得。これまで21勝(17KO)3敗でWBA3位のペイジ。初のメジャー団体の世界王座への挑戦。ペストリエーエフはウズベキスタン生まれのロシア人。21勝(16KO)2敗でWBA1位。ロシア王座、欧州王座(いずれもウェルター級)を獲得し、あのパーネル・ウィテカーとも対戦(無判定試合)。パリで行われた一戦(ペストリエーエフのセコンドにあのオルズベック・ナザロフ)。1R、共にジャブ。左フックを狙うペイジ。左フックからの右ストレートといったコンビネーションを器用に使う。ペストリエーエフは右ストレートは良いが、フックの打ち方がこぢんまりとしている印象。伸びとパワーのあるパンチで積極的なペイジが右ストレートでダウンを奪う。2R、ペストリエーエフの右ストレートをディフェンスし、ペイジが左フック。ペストリエーエフは足がもつれた状態でダウンし、10カウントを聞いた。ペイジが痛烈なKOで世界王者に。パンチのキレ、パワー、当てる巧さ、ディフェンスが素晴らしかった。ペストリエーエフは残念。「世界1位」にしてはスケールの小さいボクシングだった。後、ペストリエーエフはWBF王座(スーパーウェルター級)を獲得。)


ジェームス・ペイジ 12R 判定 サム・ガー

(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1999年)

ペイジ:左ジャブ、右ストレート、フック

ガー:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:ペイジがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者ガーはジョージア州出身の黒人選手。身長はペイジと同じ。デビュー以来、快調だったがIBU王座戦(スーパーウェルター級)でTKO負け。ペイジ戦はその再起二戦目にあたる。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦(メインイベントは「イベンダー・ホリフィールド vs. レノックス・ルイス」の世界ヘビー級王座戦(初戦))。似た戦い方をする両者。共にジャブ。ガーがクロス気味の右ストレート、叩きつけるようなフック。ペイジは右ストレート、左フックにパワー。共に力強い打ち方をするが、ディフェンス、ジャブ、左フックを当てる巧さで少しずつペイジが上回る。6R、ペイジがワンツー、左フックで優勢。8Rにも強打をヒットさせる。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。序盤は互角の印象だったが、パンチの正確さでペイジがハッキリとした勝利。しかしながら、ペイジは倒しに行くような攻めをせず。勝ったが、どこか暗い表情だった。後、ガーはWBC米大陸王座(スーパーウェルター級)を獲得したが、世界には手が届かなかった。)


アンドリュー・ルイス 7R TKO ジェームス・ペイジ

(WBA世界ウェルター級王座決定戦、2001年)

ペイジ:左ジャブ、右ストレート、フック

ルイス:右ジャブ、左ストレート、フック、アッパー

(ダウンシーン)

2R:右アッパーでペイジがダウン

7R:右フックでペイジがダウン

(感想:ルイスがタイトル獲得。古豪フレディ・ペンドルトン相手に三度目の防衛に成功したペイジ。しかし、次の防衛戦を行わなかったため、王座剥奪。ブランクを作り、その復帰戦がこの王座決定戦。ルイスはガイアナの黒人選手で、これまで25勝(19KO)3敗。ガイアナ王座、北米王座(いずれもウェルター級)を獲得した実績。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(ボブ・アラム「TOP RANK」の興行)。サウスポーのルイスが速いパンチで1Rから優勢。「ジャブ、ストレート、ジャブ」の連打、右フックからの右アッパーなどで積極的に手数を出す。ペイジは得意のジャブ、左フックを出すが、動きの機敏さに欠ける印象。2R、右アッパーでペイジがダウン。5R、コンビネーションされてペイジがピンチ。6R、ルイスがペイジを持ち上げる。7R、右フックでペイジがよろけてダウン。立ったが、レフェリーは試合を止めた。ルイスがハンドスピード、ディフェンスで勝利。特に「右フックからの右アッパー」が素晴らしかった(勝ってアラムに祝福された)。ペイジは残念。最後は王座を獲ったペストリエーエフ戦の逆のパターンで敗北(フックをキレイに打たれて足がよろけてダウン)。その後のペイジ。銀行強盗で逮捕されて服役。出所後、カムバックしたがKO負け。世界を獲った試合が素晴らしい出来だっただけに残念。)


①「WBA Fedelatin Welterweight Title 

James Page vs. Eric Alexander」

②「vacant WBA World Welterweight Title 

James Page vs. Andrey Pestryaev」

③「WBA World Welterweight Title 

James Page vs. Sam Garr」

④「vacant WBA World Welterweight Title 

James Page vs. Andrew Lewis」

 

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