世界二階級制覇王者(スーパーライト、ウェルター級)。回転の速い連打が武器。シャド・ハワード戦、ロッキー・マルティネス戦ほかを紹介します。
ポール・マリナッジ(アメリカ)
身長174cm:オーソドックス(右構え)
①ポール・マリナッジ 6R 判定 シャド・ハワード
(スーパーライト級戦、2003年)
マリナッジ:左ジャブ、右ストレート、フック
ハワード:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
3R:右フックでハワードがダウン
(感想:連勝中のマリナッジ。これまで12戦全勝(4KO)。ハワード(ミズーリ州)は9勝(5KO)3敗3分。コネチカット州アンカスビルでの一戦。共に速いジャブ。右ストレート、左フックに力を込めるハワード。マリナッジは左右フック連打からの右フック、ボディ打ち。2R、左フックでハワードがピンチ。3Rは逆にハワードが左フックからの右ストレートでチャンス。しかし、連打からの右フックでハワードがダウン。4R、相手を挑発するマリナッジ(定番のパターン。あまりマナーがいいとは言えない振る舞い)。その後、ワンツー、左フックで攻めるハワードだが、当たらず。マリナッジのジャブがヒット。6R終了。判定は3-0。パンチの正確さでマリナッジ。しかし、右を食って危ないシーンもあった。自由奔放なスタイルではあるが、動きが大きいと隙もできる。ハワードは攻めるリズムが良くなかった。その後のハワード。キャリア後半は負けが込むようになっていった。)
②ポール・マリナッジ 10R 判定 ロッキー・マルティネス
(スーパーライト級戦、2004年)
マリナッジ:左ジャブ、右ストレート、フック
マルティネス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:これまで16戦全勝(5KO)のマリナッジ。マルティネス(メキシコ)はなかなか良い戦績で、40勝(20KO)9敗1分。三度の世界挑戦は全て失敗に終わったが、WBOの地域王座(スーパーライト級)を獲得した実績。ニューヨークでの一戦(リングサイドで女優のヒラリー・スワンクが観戦)。マリナッジが距離を取りながらテンポ良くジャブ、ワンツーからの左フック。マルティネスもワンツー。しかしながら、連打の回転、手数、パンチのキレでマリナッジが優勢。攻めるマルティネスだが、ディフェンスされて空転。そのパターンが10Rに渡って続き、判定は大差の3-0(ダウンシーンは無し)。ダウンを奪えなかったのは残念だったが、マルティネスはタフな選手。ハードパンチャーでないのであればこういった選手との打ち合いは避けるのが正解かもしれない。マルティネスはその後、二連敗してキャリアを終えた。)
③ポール・マリナッジ 10R 判定 ラミロ・カノ
(スーパーライト級戦、2004年)
マリナッジ:左ジャブ、右ストレート、フック
カノ:右ジャブ、左ストレート、フック
(感想:全勝のマリナッジがサウスポーと対戦。カノ(メキシコ)はこれまで18勝(14KO)1敗。良い戦績ではあるが、まだ王座戦の経験は無い。ネバダ州ラフリンでの一戦。坊主頭で背が低めのカノ。その分、ガッチリした体で、タフそうな見た目。ジャブ、ストレートに伸びがあり、接近して左パンチを当てようとする。マリナッジは相手がサウスポーであろうとなかろうと関係なし。いつものようにジャブ、ストレート、連打。そして、右でボディ打ち。接近戦では互いにフックを使うが、マリナッジはディフェンス。8R、マリナッジが余所見して何やらアピール(ラウンド終了時にも)。マリナッジが当てる巧さを見せ、10R終了。判定はまたしても大差の3-0(ダウンシーンは無し)。マリナッジは器用。相手がサウスポーでも特に問題はなかったようだ。その後の二人。カノはこの試合が事実上のラストファイト。ブランク後にカムバックして二勝した。マリナッジはこの次の試合でWBCインター王座(スーパーライト級)獲得。しかし、初の世界挑戦はミゲル・コット(プエルトリコ)に判定負け(WBO世界スーパーライト級王座戦)。2007年6月16日、IBF世界スーパーライト級王者ラブモア・ヌドゥに挑戦し、判定で王座獲得。2012年4月29日にはウクライナでビチェスラフ・センチェンコのWBA世界ウェルター級王座に挑戦し、TKO勝ちで二階級制覇。引退後はボクシング解説者となったが、格闘技大会に出場。戦うことが好きなようだ。)
①「Super Lightweight
Paul Malignaggi vs. Shad Howard」
②「Super Lightweight
Paul Malignaggi vs. Rocky Martinez」
③「Super Lightweight
Paul Malignaggi vs. Ramiro Cano」
0 件のコメント:
コメントを投稿