2024年8月2日金曜日

ジャミール・マックライン(Jameel McCline)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC米大陸ヘビー級王者。ノンタイトル戦のロン・ゲレロ戦、キング・イピタン戦、ウェイン・ルウェリン戦ほかを紹介します。

ジャミール・マックライン(Jameel McCline)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジャミール・マックライン(アメリカ)

身長198cm:オーソドックス(右構え)


ジャミール・マックライン 8R 引分 ロン・ゲレロ

(ヘビー級8回戦、2000年)

マックライン:左ジャブ、右ストレート、フック

ゲレロ:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:ニューヨーク・ハーレム出身のマックライン。大型選手でニックネームは「Big Time」。デビュー二戦目でKO負けを喫するなど不安定なところもあったが、連戦連勝。これまで20勝(14KO)2敗1分。ニューヨークでゲレロと対戦。ゲレロはテキサス出身の中堅どころで8勝(6KO)2敗。連勝中のマックライン相手にどんな動きを見せるか?  身長差がある対戦。しかし、似た戦い方。ジャブ、右ストレート、左フック。距離を取って戦いたいマックラインは攻められるとバックステップ。攻めるときは左フックからの右ストレートといったコンビネーションを使い、打ち方が良く、パンチにはキレもある。ゲレロも良い打ち方。ただ、接近しても相手の大きさを崩せず、クリンチされてしまう。4R、互いに打ち合うが、ディフェンスもしっかり。6R、サウスポーにスイッチするゲレロ。器用さは感じられるが、パワーはもう一つ。8R終了で引き分け。マックラインは大型ながらテクニシャンタイプ。パワーはそこそこ。ゲレロにブロックされるシーンが多かった。その後、ゲレロはローカル王座戦に出場したりしたが勝てず。やはりパワー不足だったか、中堅どころにとどまった。)


ジャミール・マックライン 1R KO キング・イピタン

(ヘビー級戦、2001年)

マックライン:左ジャブ、右ストレート、フック

イピタン:左ジャブ、右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックで2度、イピタンがダウン

(感想:ナイジェリアのイピタン。彼もまた大型選手で身長196cm。デビュー以来、連戦連勝だったが、ボビー・クラブツリー(名のある選手には勝てない中堅選手)に1RでKO負け。戦績は悪くはないが、直前の試合では反則負けしている。ラスベガスで行われた似たタイプ同士の試合。共にジャブを使う。フックを連打するマックライン。左フックがヒットしてイピタンがダウン。立ったイピタンは右フックを狙うが、またしても左フック。二度目のダウンからは立てず、1RでKO。どちらもフックの振りは大きめだったが、ディフェンスに差があった印象。イピタンは見た目が強そうだったが、意外な弱さ。後、全敗でキャリアを終えた。)


ジャミール・マックライン 1R KO ウェイン・ルウェリン

(ヘビー級戦、2001年)

マックライン:フック

イピタン:フック

(ダウンシーン)

1R:連打で3度、ルウェリンがダウン

(感想:これまで30勝(18KO)3敗3分のマックライン。イピタン戦後、WBC米大陸ヘビー級王座獲得。しかし、ウラジミール・クリチコのWBO世界ヘビー級王座への挑戦は失敗。ルウェリン戦はカムバック三戦目。ルウェリンは英国のサウスポー。彼もまた大型選手で身長191cm。英国とアメリカで試合をしてきたが、このところドイツで連勝中。27勝(20KO)4敗。ニューヨークでの一戦。共に33歳。開始から打ち合う両者。マックラインが猛烈なフック連打。勢いで一気に三度倒してKO勝利。ディフェンスなんか知ったことか、といった感じの攻めでマックラインが圧勝。ルウェリンはおそらくテクニックで勝ってきた選手だと思うが、勢いに押されて何もできず。しかも、左眉の上をカットする損害を被った。その後、ルウェリンは王座を獲得することなく、地域の実力者としてキャリアを終えた。)


ジャミール・マックライン 3R KO スティーブ・パネル

(ヘビー級戦、2005年)

マックライン:左ジャブ、右ストレート、フック

パネル:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:連打でパネルがダウン

2R:右フックでパネルがダウン

3R:右フックでパネルがダウン

(感想:クリス・バードのIBF世界ヘビー級王座に挑戦したマックライン。ダウンを奪ったが、2-1で敗北。さらに再起戦に判定負け(3-0)。パネル戦はその再起戦。パネルはバージニア州出身の黒人選手。大型で身長193cm。戦績は34勝(28KO)8敗。悪くはないが、ハシム・ラクマン、ウラジミール・クリチコ、レイ・マーサーといった選手に敗れていることが示すように上位陣には敵わないレベル。ハリウッドでの試合。1R、ワンツー、フックのパネル。パンチはシャープ。マックラインはパワー。ジャブ、そして叩きつけるようなフック。迫力はあるが、やや大振りのフックを空振りするなど攻めが少し粗い。パネルは攻めるが、逆にフック連打を浴びてダウン。その後も右フックなどでパネルは攻めるが、2Rにもダウン。3R、右フックでダウンしたパネルは立てず、KO。パワーでマックラインが圧勝。ロン・ゲレロと引き分けたときはテクニシャンタイプだったマックラインが、キャリアを重ねてジョージ・フォアマンのようなタイプに変貌(ヘビー級らしい荒っぽさ)。しかしその後、ニコライ・ワルーエフのWBA王座に挑戦するチャンスを得たが、勝てず。結局、世界は獲得できなかった。パネルはその後、三連続KO負けで引退。)


①「Heavyweight 

Jameel McCline vs. Ron Guerrero」

②「Heavyweight 

Jameel McCline vs. King Ipitan」

③「Heavyweight 

Jameel McCline vs. Wayne Llewellyn」

④「Heavyweight 

Jameel McCline vs. Steve Pannell」

 

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