2024年7月31日水曜日

ジェシー・バルガス(Jessie Vargas)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界S・ライト、ウェルター級二冠王。王者になる前のアルツロ・ モルア戦、エルネスト・ザバラ戦、パブロ・サルミエント戦ほかを紹介します。

ジェシー・バルガス(Jessie Vargas)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジェシー・バルガス(アメリカ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)


ジェシー・バルガス 6R TKO アルツロ・ モルア

(J・ウェルター級8回戦、2010年)

バルガス:左ジャブ、右ストレート、左フック

モルア:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ネバダ州ラスベガス出身のバルガス。ニックネームは「ラスベガスの誇り」「Ruthless(無慈悲)」。アマチュアで実績(王座も獲得)。プロ入り後、これまで9連勝(4KO)。セコンドにロジャー・メイウェザー。モルアは経験のあるメキシカンで25勝(14KO)13敗1分。WBOのインター王座(S・ライト級)などを獲得してきたが世界挑戦は失敗に終わっており、このところ連敗中。ラスベガス「MGM Grand」での一戦。「フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. シェーン・モズリー」のアンダーカード。会場は空席が目立つ(多くの観客が後の世界二階級王者の試合を見逃した。もったいない)。似たスタイルの両者。ジャブ、ワンツー、左フック。連打するモルアだが真っ直ぐ攻めるクセがあり、攻めるときのディフェンスが甘い印象。バルガスはブロックしながら当てる巧さを見せる(オスカー・デラ・ホーヤのような戦いぶり)。モルアのショート連打をバルガスはブロックし、6Rに一気にラッシュ。モルアが左フックを食ってロープ際に後退したところでレフェリーストップ(ダウンシーンは無し)。ワンツーからの左フックが素晴らしかったバルガス。堅実な試合ぶり。モルアはやはりディフェンスに欠点。これがラストファイトとなった。)


ジェシー・バルガス 6R TKO エルネスト・ザバラ

(ウェルター級6回戦、2010年)

バルガス:左ジャブ、右ストレート、フック

ザバラ:右ジャブ、左ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでザバラがダウン

(感想:ザバラは中堅どころ。これまで21勝(9KO)4敗。地域王座に挑戦して敗北したり、アルツロ・ モルアに判定勝ちしたり。ロサンゼルスでの一戦。1R、サウスポーのザバラがジャブ、左ストレート、接近してフック攻撃。バルガスはブロック。ワンツーからの左フックでザバラからダウンを奪う。その後、バルガスは左フックからの右ストレートなどを見せるが、互いに手数を出しながらもディフェンスに気を配る慎重な試合ぶり。6R、バルガスがラッシュ。ロープ際でのワンツー連打でレフェリーストップ勝ち。じっくりチャンスを待って一気に攻める戦法でバルガスが勝利。「考えながら戦うタイプ」であるところを見せた。ザバラはこれがラストファイトとなった。)


ジェシー・バルガス 1R KO パブロ・ダニエル・サルミエント

(ウェルター級戦、2010年)

バルガス:左ジャブ、右ストレート、フック

サルミエント:左ジャブ、右ストレート

(ダウンシーン)

1R:連打でサルミエントがダウン

(感想:「年の差」対決。21歳のバルガス。アルゼンチンのサルミエントは39歳で、これまで33勝(16KO)13敗3分。IBOとWBFのスーパーライト級王座を獲得したことがあるが、2004年に王座を失って引退していた男。カムバック戦で新鋭のバルガスと対戦。どんな試合を見せるか? ロサンゼルスでの一戦。なかなか個性的なサルミエント。ナジーム・ハメドばりに両手のガードを下げて相手を挑発するかのようにジャブ、右ストレート。きっちりブロックするバルガスとは対照的な構え。バルガスがロープ際で連打。サルミエントがあっけなくダウン。立てず、KO。バルガスが経験のある選手を一蹴。試合後には何かのベルトを巻いて笑顔。一方、ヘンな戦い方をしたうえにアッサリ負けたサルミエント。復帰すべきではなかった。これが最後の試合に。)


ジェシー・バルガス 10R 判定 レイ・ナー

(ウェルター級戦、2013年10月)

バルガス:左ジャブ、右ストレート、フック   

ナー:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

10R:左フックでナーがダウン

(感想:連勝を続けるバルガス(24歳)。これまで22戦全勝(9KO)。直前の試合でWBC米大陸王座(ウェルター級)を獲得。ナー(35歳)はガーナ・アクラ出身の黒人で、26勝(21KO)3敗。ニックネームは「シュガー・レイ」。アマチュアで活躍。2000年シドニー・オリンピックにライト級で出場(メダルは獲得ならず)。アクラでデビュー。主戦場をアメリカへ。ローカル王座を獲得後、WBCアメリカ王者に(スーパーライト級)。しかし、WBC米大陸王座戦(スーパーライト級)でTKO負け。直前の試合ではレイ・ロビンソンにTKO負けで全米王座(ウェルター級)獲得ならず。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での一戦(リングアナはルペ・コントレラス、レフェリーはジェイ・ネイディ)。互いにジャブ。正確に当てようとするナー。バルガスはパワーを込めて速く打つ。接近戦。ナーはコンビネーション(ワンツー、左右フック、右ストレートからの左ジャブ、右アッパーからの左ボディ)が良い。バルガスはねちっこくフックを打ち込む。次第にクリンチ、もみ合いが増えていく。10R、残り時間僅かのところ左フックでナーがダウン。10R終了。判定は3-0。バルガスがフック攻撃で勝利。ただ、ボクシングはナーの方が巧かった印象。ナーは判定に不満の様子だったが、それも納得の「筋の良いボクシング」をしていた。その後の二人。ナーは二連続判定負けで引退。バルガスは次の試合でWBA世界スーパーライト級王座獲得。しかし、ティモシー・ブラッドリーとのWBO世界ウェルター級暫定王座決定戦で判定負け(3-0)、初黒星。WBO世界ウェルター級王座決定戦でサダム・アリにTKO勝ち、王座獲得(二階級制覇)。初防衛戦の相手は大物マニー・パッキャオ。判定で敗れ(3-0)王座陥落。ウェルター級は競争が激しい。)


①「Super Lightweight 

Jessie Vargas vs. Arturo Morua」

②「Welterweight 

Jessie Vargas vs. Ernesto Zavala」

③「Welterweight 

Jessie Vargas vs. Pablo Daniel Sarmiento」

④「Welterweight 

Jessie Vargas vs. Ray Narh」

 

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