2024年6月7日金曜日

レイムンド・ベルトラン(Raymundo Beltran)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBO世界ライト級王者。正確なジャブ・左フックが武器のメキシカン。イバン・カサレス戦、アムメト・ディアス戦、粟生隆寛戦を紹介します。

レイムンド・ベルトラン(Raymundo Beltran)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

レイムンド・ベルトラン(メキシコ)

身長173cm:オーソドックス(右構え)


レイムンド・ベルトラン 4R KO イバン・カサレス

(ライト級6回戦、2004年)

ベルトラン:左ジャブ、右ストレート、左フック

カサレス:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

4R:左フック、左ストレートで2度、カサレスがダウン

(感想:これまで14勝(7KO)2敗のベルトラン(なかなか気が強そうな顔。(いつからなのかは知らないが)マニー・パッキャオのスパーリング・パートナーを長年務め、「世界レベル」を知っている)。2敗を喫した後はWBCの地域王座(フェザー級)を獲得するなど好調。カサレスもメキシカン。12勝(4KO)4敗2分の中堅選手。直前の試合も6回戦で、判定負け。アリゾナ州フェニックスでの一戦。足でリズムを取りながらジャブを連打するベルトラン。右ストレートも良い打ち方。カサレスは足のスタンスを広く取って相手と距離を取りながらジャブ。左フックが効果的なベルトラン。振りの大きい打ち方で相手を威嚇したり、ショートでピンポイント攻撃したり。カサレスもワンツー、左フックなど良いパンチを持っているが、慎重で受け身の姿勢。4R、連打からの左フックでカサレスがダウン。ラッシュをかけられ、左ストレートで二度目。片膝をついたまま10カウント。ベルトランの左パンチが良かった試合。パワーだけではなく、当てる巧さがあった。カサレスは次の試合でカリフォルニア州王座(フェザー級)に挑戦したが、TKO負け。それが最後の試合となった。)


アムメト・ディアス 5R TKO レイムンド・ベルトラン

(WBAラテンアメリカ・ライト級タイトル戦、2008年)

ベルトラン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ディアス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:ワンツー、右ストレートで2度、ベルトランがダウン

5R:右フックでベルトランがダウン

(感想:ディアスがタイトル防衛。カサレス戦後、判定負けを喫したベルトラン。その後、連勝。WBC米大陸王座(スーパーフェザー級)を獲得して22勝(14KO)3敗に。その次の試合はラテンアメリカ王座への挑戦。王者ディアスはパナマの選手で24勝(18KO)7敗。WBAやWBCの地域王座戦の常連。実力はあるが、王座戦では勝ったり負けたり。パナマシティで行われた試合。ディアスが長い左ジャブ、右ストレートを使い、振りの大きい左右フックを豪快に振るう。ベルトランは正確にジャブを当てようとするが、ディアスが大きなパンチと手数で優勢。3R、速いワンツーでベルトランがダウン。左フックなどで反撃するベルトランだが、右ストレートで再びダウン。その後も右フックでディアスが優勢。5R、速い右フックでベルトランがダウン。立ったが、セコンドがリングインして試合終了。ディアスが速いパンチで圧勝。ベルトランは丁寧に戦おうとしたが、相手の勢いに飲み込まれてしまった。なかなか強かったディアス。後、IBF世界ライト級王座に挑戦したが、敗北。結局、世界王座には届かず。地域王座を獲得するにとどまった。)


レイムンド・ベルトラン 2R NC 粟生隆寛

(WBO世界ライト級王座決定戦、2015年)

ベルトラン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

粟生:右ジャブ、左ストレート、右フック

(ダウンシーン)

2R:右フックで粟生がダウン

(感想:アムメト・ディアス戦後、北米王座、全米王座、NABO王座(全てライト級)を獲得したベルトラン。残すターゲットは世界王座のみ、といった状況となったが、テレンス・クロフォードのWBO世界ライト級王座に挑戦して判定負け(3-0)。その再起戦で空位となった同王座の決定戦に出場。これまで29勝(17KO)7敗1分。粟生は27勝(12KO)3敗1分。WBC世界フェザー級、WBC世界スーパーフェザー級王座を獲得した二階級制覇王者。日本のファンとしては「世界ライト級王座獲得、三階級制覇達成」に期待したいところ。ラスベガスでの一戦。サウスポーの粟生がディフェンスしながらジャブ、ストレート、キレのある右フック。テクニックでは負けていない印象。ベルトランが右ストレート、左右フックで接近戦を仕掛ける。2R、右フックがキレイにヒットして粟生がダウン。立ったが足に来ており、連打からの左フックを浴びてレフェリーストップ。パワーでベルトランが勝利。念願の世界王者に。喜ぶベルトラン陣営。ところが、試合後のドーピング検査でベルトランから禁止薬物。「無効試合」という扱いに。発覚すれば勝利を取り消され、罰金や出場停止といったペナルティがあるにもかかわらず不正行為をするのは理解しがたい。ボクシングには長い歴史がある。こういった不正はボクシングそのものを汚すもの。ベルトランは不正などする必要がないレベルの強い選手。それだけにこういった出来事はあまりにも残念。後にベルトランは同王座を獲得したが、初防衛に失敗。IBF王座への挑戦はKO負けに終わった。) 


①「Lightweight 

Raymundo Beltran vs. Ivan Cazarez」

②「WBA Fedelatin Lightweight Title 

Ammeth Diaz vs. Raymundo Beltran」

③「vacant WBO World Lightweight Title 

Raymundo Beltran vs. Ao Takahiro」

 

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