2024年2月16日金曜日

西城正三(Saijo Shozo)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界フェザー級王者。ロサンゼルスで世界獲得。ラウル・ロハス戦(再戦)、フラッシュ・ベサンデ戦、ペドロ・ゴメス戦を紹介します。

西城正三(Saijo Shozo)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

西城正三(日本)

身長171cm:オースドックス(右構え)

西城正三 15R 判定 ラウル・ロハス

(WBA世界フェザー級タイトル戦、1968年)

西城:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ロハス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:左フックでロハスがダウン

(感想:西城がタイトル獲得。埼玉県出身の西城。海外で世界王座奪取に成功した初めての日本人選手。また、顔がカッコいいということもあり「シンデレラボーイ」と呼ばれた。日本王座戦の経験が無いままロサンゼルスに武者修行。世界ランカー、ホセ・ルイス・ピメンテル(メキシコ)に僅差の判定負け。再戦に判定勝ち。その次の試合でWBA世界フェザー級王者ラウル・ロハス(アメリカ)とノンタイトル戦。これに判定勝ちして、ついに世界挑戦。WBA2位で、これまで16勝(3KO)5敗2分。王者ロハスは36勝(26KO)2敗。どんな内容となるか? ロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」での一戦。1R、共にジャブ。スリムな西城は距離を取って右ストレート、左フック。ロハスはジャブ連打からの右ストレート。1Rから右ストレート、左フックを食ってグラつくロハス。接近してボディを攻撃するロハスだが、西城も左ボディ打ちが巧い。3R、西城が右ストレートをヒットさせ、迫力の連打。5R、西城の左フック。6R、左フックでロハスがダウン。その後、距離を取る西城、上手く攻められないロハス、といった展開。13R、西城が力強いラッシュ。15R終了。判定は3-0。どちらが王者かわからないほど西城のペースで進んだ試合。西城はこれまでKO勝ちが三つしかないが、パンチにはキレとパワーがあった。その後、ロハスは階級をJ・ライト級に上げて、沼田義明の持つWBC王座に挑戦したがKO負け。その再起戦でマンド・ラモスにも負けて引退。)


西城正三 8R KO フラッシュ・ベサンデ

(フェザー級戦、1968年)

西城:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ベサンデ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでベサンデがダウン

2R:左フックで西城がダウン

3R:左ストレートで西城がダウン

4R:左フックで西城がダウン

7R:右フックで西城がダウン

8R:右ストレートでベサンデがダウン、連打でスタンディングダウン

(感想:世界王者になった西城が凱旋帰国、ノンタイトル戦。サウスポーのベサンデはフィリピンのフェザー級王者。これまで30勝2敗3分。後楽園ホールでの一戦。1R、ベサンデは距離を取ってジャブを使いながら左を当てようと狙う構え。西城は定評のある右ストレート、左フック。パンチにはキレがある。左フックでベサンデがダウン。警戒して受け身の姿勢になるベサンデ。西城が連打。2R、左フックで西城がダウン。油断した形でのダウン。挽回すべく西城は連打でベサンデをコーナーに追い込むが、3Rにもダウン。ベサンデの一発狙いのサウスポースタイルに上手く対応できないのか4R、7Rにもダウン。8R、右ストレートでベサンデがダウン。さらに連打でスタンディングダウン。最後は西城得意の右ストレートが「ガツン」という感じで決まってレフェリーストップ。何度もダウンを食って危なかった西城。連打ではなく、一発を食ってのダウンだったためダメージが少なかったのが逆転できた理由か? ただし、動きのキレ、バランスの良さは西城の方が上だった印象。その後、ベサンデはリカルド・アルレドンド、柴田国明らに連敗して引退。ローカルなポジションにとどまった。)


西城正三 15R 判定 ペドロ・ゴメス

(WBA世界フェザー級タイトル戦、1969年)

西城:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ゴメス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:西城がタイトル初防衛。帰国第一戦でエラい目にあった西城。コンディションが気になるところ。WBA1位の挑戦者ゴメスはベネズエラの選手。これまで22勝(12KO)1敗2分。後の世界王者小林弘にTKO勝ち、ベネズエラ王座(フェザー級)獲得、といった実績。ただし、これまでの試合は全て地元で、これが初の海外試合となる。日本武道館での一戦。ガードを上げてフットワーク&ジャブのゴメス。両方のマブタに白いテープを張った西城は速いジャブを連打し、1Rから伸びのある右ストレートをヒットさせる。3R、ゴメスの左フックをキッカケに激しい打ち合い。左フックが強そうなゴメスだが、西城は左フックからの右ストレートなど手数が多い。4R、打ち合いの中、西城の右目の白いテープがポロリと落下。時折激しい連打を見せる西城に対し、ゴメスは相手に合わせた動きで自分からはあまり攻めない。10R終了後、西城ははがれかけた左目の白いテープを自らはがす。終盤、攻めるゴメス、応戦する西城。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。西城が得意の右ストレート、左フックで勝利。最終ラウンド終了時、ゴメス陣営は勝ったと思い込んでいるかのような様子だったが、自分から攻めない消極的なゴメスは挑戦者としてはもう一つだった。その後、ゴメスは連敗。ベネズエラ王座戦にも敗れて引退。)


①「WBA World Featherweight Title 

Raul Rojas vs. Saijo Shozo」

②「Featherweight

Saijo Shozo vs. Flash Besande」

③「WBA World Featherweight Title 

Saijo Shozo vs. Pedro Gomez」

 

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