WBC世界フェザー級王者。ジャブ、連打で世界獲得。アガピト・サンチェス戦、ウェタヤ・サクムアンクラン戦、松田直樹戦を紹介します。
グティ・エスパダス・ジュニア（メキシコ）
身長175cm：オースドックス（右構え）
①グティ・エスパダス・ジュニア 10R 判定 アガピト・サンチェス
（フェザー級戦、1998年）
エスパダス：左ジャブ、右ストレート、左右フック
サンチェス：左ジャブ、右ストレート、左右フック
（ダウンシーン）
9R：連打でサンチェスがダウン
（感想：エスパダスはスラリとしたフェザー級。これまで23勝（17KO）2敗。「親子ボクサー」で、父グティ・エスパダスは元WBA世界フライ級王者。サンチェス（ドミニカ共和国）は23勝（14KO）6敗1分。マルコ・アントニオ・バレラのWBO世界スーパーバンタム級王座に挑戦したことがある（この試合の後、同王座を獲得）。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。エスパダスが慎重にガードしてジャブ。サンチェスは前傾姿勢でジャブを連打し、粗いフックを振るう。接近戦では互いに左右フック。共にジャブが巧いが、パワーはややサンチェスの方が上か。6R、サンチェスのローブローで試合中断。その後、サンチェスは足を使って下がりながら強打、エスパダスはジャブで追う。9R、エスパダスの激しい連打でサンチェスがダウン。判定は２－０。エスパダスはジャブ、サンチェスはパワーが評価されたと思われる。サンチェスは足を使いすぎだったように見えた。パワーを生かしたコンビネーションを使えば勝てたかも。エスパダスはテクニシャンタイプ。一発で相手を倒すのではなく、手数で勝つタイプだ。）
②グティ・エスパダス・ジュニア 12R 判定 ウェタヤ・サクムアンクラン
（WBC世界フェザー級タイトル戦、2000年）
エスパダス：左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウェタヤ：右ジャブ、左ストレート、左右フック
（感想：エスパダスがタイトル防衛。王座決定戦でルイシト・エスピノサを破ったエスパダスの初防衛戦。挑戦者ウェタヤはタイのサウスポーでこれまで33勝（21KO）1敗。メキシコでの一戦。エスパダスが足でリズムを取りながらリカルド・ロペスっぽい構えでジャブ。ウェタヤはいかにもタイ人らしく一発ずつ強打。接近戦でのもみ合い。ウェタヤは強い左ストレートを持っているにもかかわらず受け身の姿勢で手数が少ない。エスパダスはマヌエル・メディナっぽい軽い連打。判定は３－０。ダウンシーンは無し。エスパダスが先輩ボクサーの動きを取り入れながら手数の少ないタイ人を下した一戦。あまり攻めなかったウェタヤ。何がしたかったのだろう？ パワーでは負けてはいなかったように見えたが。後、ウェタヤはマニー・パッキャオにはKOされたが、WBCアジア王座、東洋太平洋王座（スーパーバンタム級）を獲得。しかし、世界戦はエスパダス戦のみに終わった。）
③グティ・エスパダス・ジュニア 2R TKO 松田直樹
（WBC世界フェザー級挑戦者決定戦、2008年）
エスパダス：左ジャブ、右ストレート、左フック
松田：左ジャブ、右ストレート
（ダウンシーン）
1R：右ストレートで松田がダウン
2R：ワンツーで松田がダウン
（感想：ウェタヤ戦の次の試合でエリック・モラレスに敗れて王座から陥落したエスパダス。その後、勝ったり負けたり。メキシコで松田と挑戦者決定戦。松田は勝ったり負けたりだったが、このところ負け無し（後、日本王座、東洋太平洋王座（フェザー級）を獲得）。ゴング前、「君が代」が流れる。1R、松田がジャブ、ストレートで攻める。エスパダスは長いジャブ。左フックからの右ストレートで松田がダウン。2R、ワンツー（左ジャブからの右ストレート）で松田がダウン。立ったが、レフェリーストップ。エスパダスが長く鋭い右ストレートで圧勝。日本人にはなかなか打てないタイプのパンチだった。その後のエスパダス。2010年、WBC世界フェザー級王者エリオ・ロハス（ドミニカ）に挑戦したが12R判定負け、王座奪回ならず。それがラストファイトとなった。）
①「Featherweight
Guty Espadas Jr. vs. Agapito Sanchez」
②「WBC World Featherweight Title
Guty Espadas Jr. vs. Wethya Sakmuangklang」
③「Featherweight
Guty Espadas Jr. vs. Matsuda Naoki」
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