2023年4月7日金曜日

ジョマ・ガンボア(Joma Gamboa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界ミニマム級王者。長いジャブ、ストレートが武器のフィリピン人。ノエル・アランブレット戦(初戦・再戦)、佐井敦史戦を紹介します。

ジョマ・ガンボア(Joma Gamboa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジョマ・ガンボア(フィリピン)

身長161cm:オーソドックス(右構え)


ピチットノイ・チョーシリワット 12R 判定 ジョマ・ガンボア

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1999年)

ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ピチットノイ:右ジャブ、左ストレート

(感想:ピチットノイがタイトル防衛。フィリピン・ネグロス島のバコロド出身のガンボア。1993年デビュー。連勝のままフィリピン王座(ストロー級)に就いたが、初防衛戦でTKO負け。王座奪回後、日本で勝利、アメリカでアントニオ・ペレスに敗北。サマン・ソーチャトロンのWBC世界J・フライ級王座に挑戦するチャンスを得たが、TKO負け。そこから連勝。WBAの地域王座戦でカルロス・ムリージョに勝利。二度目の世界挑戦。王者ピチットノイは兄弟ボクサー。兄ピチットはIBF世界フライ級王者になり、全勝でリングを去ったパワーファイター。弟ピチットノイは慎重なタイプ。初の世界挑戦はレオ・ガメスのWBA世界J・フライ級王座で、痛烈なKO負け。それから時が経ち、日本で山口圭司を強烈にKOしてWBA世界J・フライ級王座奪取。ガンボア戦は四度目の防衛戦となる。タイ・サムイ島での一戦。慎重なピチットノイ。相手から距離を取って右ジャブ、左ストレート。ガンボアは手数が少ない。ジャブを出すが、攻められない様子。互いにディフェンス。4R、ガンボアが右フックからの左フックをコーナー付近で決め、フック連打。6R、ピチットノイの右アッパーがヒット。その後は盛り上がらない内容。左でカウンターを狙うピチットノイ、ジャブが少ないため左フックを空振りするガンボア。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。なんともつまらなかった試合。4Rがハイライト。タイのファンはピチットノイの「攻めないボクシング」をどう思っただろう? ガンボアも手数が出ない。やるだけ無駄だったような気がする。その後、ピチットノイは五度目の防衛に成功して王座返上。ノンタイトル戦が続いた後、ロセンド・アルバレスのWBA世界J・フライ級王座に挑戦して王座奪回を狙ったが、勝てず。それが最後の世界戦となった。)


ノエル・アランブレット 12R 判定 ジョマ・ガンボア

(WBA世界ミニマム級王座決定戦、1999年)

ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アランブレット:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:アランブレットがタイトル獲得。これまで24勝(19KO)3敗のガンボアに三度目の世界挑戦のチャンス(よくチャンスをもらえるものだ)。アランブレットはベネズエラの男。キャリアは少ないがWBAの地域王座(ライトフライ級)を獲得しており、力強いパンチを打つ。ただ、直前の試合は判定負け。ベネズエラ・カラカスでの一戦(ガンボアのセコンドにジョー小泉)。互いにジャブ、ストレート。打つときは一気に連打するアランブレット。思い切った右ストレートが印象的。ガンボアはやや慎重姿勢。そのパターンで12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。アランブレットの手数が評価されたか。ガンボアはもったいない負け方をした。いきなり出す左フックは空振り。もっとジャブを出していれば勝てたかも。アランブレットの戦い方は個人的には好みではない。足を使って勝負を避けながら、打つときにまとめて連打。「逃げながらポイントを稼ぐ」やり方。有効打が少ない試合では手数が多い方がジャッジもポイントをつけやすい。アランブレットはそういう意味ではボクシングというものをよく理解していた。)


ジョマ・ガンボア 12R 判定 佐井敦史

(WBA世界ミニマム級暫定王座戦、2000年)

ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

佐井:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

4R:左フックで佐井がダウン

(感想:ガンボアがタイトル防衛。日本で暫定王者になったガンボアが日本で防衛戦。佐井はこれまで14勝(7KO)2敗1分。日本ライトフライ級王座に二度挑戦しているが、いずれも敗北している。ジャブを使いながら左右フックで攻める佐井。ガンボアも左ジャブ。ただし、一発のパワー、パンチの伸び、正確さはガンボア。4R、左フックを合わされて佐井がダウン。その後は、左フックを当てようとする佐井、ジャブを決めるガンボア。判定は3-0。ガンボアがパンチの正確さとディフェンスで勝利。佐井はよく手数を出し、左フックは強そうだったが空転。ガンボアの「当てさせずに当てる」テクニックに敗れてしまった。これが最後の試合に。)


ジョマ・ガンボア 12R 判定 ノエル・アランブレット

(WBA世界ミニマム級王座決定戦、2000年)

ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アランブレット:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ガンボアがタイトル獲得。暫定王者のガンボア。正規王者アランブレットと日本で王座統一戦。再び戦うことになった二人だが、アランブレットがやらかし。前日計量に失敗し、王座剥奪。ガンボアが勝った場合は王座を獲得し、アランブレットは勝っても王座無し、という条件で行われることに。ガンボアがジャブ、ワンツー。アランブレットは初戦のようにジャブとパワフルな連打。接近戦では互いにディフェンスしながら力強い攻撃。左フックが強いアランブレット。パワーではアランブレットが上か。ガンボアはジャブで対抗。12R終了。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。映像ではアランブレットのパワーが印象的だったが、ジャッジはガンボアのジャブを評価したらしい。互いにディフェンスが巧いため、ダウンも無く、大きくグラつくシーンも無い「玄人好み」の内容。ほぼ互角だった(上の階級で戦ったらアランブレットがパワーで勝つような気がする)。ようやく正規王者になったガンボアだが初防衛戦で星野敬太郎に敗北。その後、ホルヘ・アルセのWBC世界ライトフライ級タイトルに挑戦したが2RでKO負けし、世界王座返り咲きならず。引退後はボクシングトレーナーになった。)


①「WBA World Junior Flyweight Title 

Pichitnoi Chor Siriwat vs. Joma Gamboa」

②「vacant WBA World Minimumweight Title 

Noel Arambulet vs. Joma Gamboa」

③「WBA Interim World Minimumweight Title 

Noel Arambulet vs. Sai Atsushi」

④「vacant WBA World Minimumweight Title 

Noel Arambulet vs. Joma Gamboa」


ピチットノイ・チョーシリワット(Pichitnoi Chor Siriwat)のページ
(李尚哲戦、ハーダオ・CP・ジム戦、ロセンド・アルバレス戦)

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