WBA世界ミニマム級王者。長いジャブ、ストレートが武器のフィリピン人。ノエル・アランブレット戦(初戦・再戦)、佐井敦史戦を紹介します。
ジョマ・ガンボア(フィリピン)
身長161cm:オースドックス(右構え)
①ノエル・アランブレット 12R 判定 ジョマ・ガンボア
(WBA世界ミニマム級王座決定戦、1999年)
ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
アランブレット:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:アランブレットがタイトル獲得。ガンボアはこれまで24勝(19KO)3敗。葛西裕一に構え方と打ち方が似ている。二度世界挑戦したが勝てず。これが三度目のチャンス。セコンドにはジョー小泉。アランブレットはベネズエラの男。キャリアは少ないがWBAの地域王座(ライトフライ級)を獲得しており、力強いパンチを打つ。ただ、直前の試合では判定負けしている。ベネズエラ・カラカスでの一戦。互いにジャブ、ストレート。打つときは一気に連打するアランブレット。思い切った右ストレートが印象的。ガンボアはやや慎重姿勢。判定は3-0。アランブレットの手数が評価されたか。ダウンシーンは無し。ガンボアはもったいない負け方をした。いきなり出す左フックは空振り。もっとジャブを出していれば勝てたかも。アランブレットの戦い方は個人的には好みではない。足を使って勝負を避けながら、打つときにまとめて連打。「逃げながらポイントを稼ぐ」やり方。有効打が少ない試合では手数が多い方がジャッジもポイントをつけやすい。アランブレットはそういう意味ではボクシングというものをよく理解していた。)
②ジョマ・ガンボア 12R 判定 佐井敦史
(WBA世界ミニマム級暫定王座戦、2000年)
ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
佐井:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:左フックで佐井がダウン
(感想:ガンボアがタイトル防衛。日本で暫定王者になったガンボアが日本で防衛戦。佐井はこれまで14勝(7KO)2敗1分。日本ライトフライ級王座に二度挑戦しているが、いずれも敗北。ジャブを使いながら左右フックで攻める佐井。ガンボアも左ジャブ。ただし、一発のパワー、パンチの伸び、正確さはガンボア。4R、左フックを合わされて佐井がダウン。その後は、左フックを当てようとする佐井、ジャブを決めるガンボア。判定は3-0。ガンボアがパンチの正確さとディフェンスで勝利。佐井はよく手数を出し、左フックは強そうだったが空転。ガンボアの「当てさせずに当てる」テクニックに敗れてしまった。)
③ジョマ・ガンボア 12R 判定 ノエル・アランブレット
(WBA世界ミニマム級王座決定戦、2000年)
ガンボア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
アランブレット:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ガンボアがタイトル獲得。暫定王者のガンボア。正規王者アランブレットと日本で王座統一戦。再び戦うことになった二人だが、アランブレットがやらかす。前日計量に失敗し、王座剥奪。ガンボアが勝った場合は王座を獲得し、アランブレットは勝っても王座無し、という条件で行われることに。ガンボアがジャブ、ワンツー。アランブレットは初戦のようにジャブとパワフルな連打。接近戦では互いにディフェンスしながら力強い攻撃。左フックが強いアランブレット。パワーではアランブレットが上か。ガンボアはジャブで対抗。判定は2-1。ダウンシーンは無し。映像ではアランブレットのパワーが印象的だったが、ジャッジはガンボアのジャブを評価したらしい。互いにディフェンスが巧いため、ダウンも無く、大きくグラつくシーンも無い「玄人好み」の内容。ほぼ互角だった(上の階級で戦ったらアランブレットがパワーで勝つような気がする)。ようやく正規王者になったガンボアだが初防衛戦で星野敬太郎に敗北。その後、ホルヘ・アルセのWBC世界ライトフライ級タイトルに挑戦したが2RでKO負けし、世界王座返り咲きならず。引退後はボクシングトレーナーになった。)
①「vacant WBA World Minimumweight Title
Noel Arambulet vs. Joma Gamboa」
②「WBA Interim World Minimumweight Title
Noel Arambulet vs. Sai Atsushi」
③「vacant WBA World Minimumweight Title
Noel Arambulet vs. Joma Gamboa」
0 件のコメント:
コメントを投稿