2023年2月24日金曜日

ヨーサナン・ソーナンサック(Yodsanan Sor Nanthac)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界スーパーフェザー級王者。強い右フックが武器。ラモント・ピアソン戦、杉田竜平戦、スティーブ・フォーブス戦を紹介します。

ヨーサナン・ソーナンサック(Yodsanan Sor Nanthac)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ヨーサナン・ソーナンサック(タイ)

身長168cm:サウスポー

ヨーサナン・ソーナンサック 9R TKO ラモント・ピアソン

(WBA世界スーパーフェザー級タイトル戦、2002年)

ヨーサナン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ピアソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

9R:右ボディフックで2度、ピアソンがダウン

(感想:ヨーサナンがタイトル初防衛。「Little Mike Tyson」と呼ばれたヨーサナン。タイ人ボクサーは複数のリングネームを持つことがよくあるが、ヨーサナンは「ヨーサナン・3Kバッテリー」とも呼ばれる。タイ人サウスポーに多いタイプの選手で、ジャブ、ストレート、右フックを力いっぱい叩き込むように打つ。1993年にプロデビュー。敗北もあったが、PABAのスーパーフェザー級タイトル獲得(1998年)。その王座を守り続け、ようやく世界挑戦。ラクバ・シン(畑山隆則を豪快にKO)との決定戦に勝利してWBA世界スーパーフェザー級タイトルを獲得。ピアソン戦は初防衛戦となる。ピアソンはアメリカ人。全米王座(スーパーフェザー級)を獲得した実績があり、これが初の世界挑戦。バンコクでの一戦。共にジャブ、ストレート。ただし、ピアソンは倒しに行くようなパンチではなく、距離を取ってポイントを狙うような打ち方をし、足とジャブを使って、時折コンビネーション。ヨーサナンはブロックしながら前進。9R、右ボディでピアソンがダウン。さらに同じような右ボディで二度目のダウン。立ったが、ピアソンの表情を見て、レフェリーは試合を止めた。強いパンチを当てようとしたヨーサナン、ポイント狙いの軽いパンチだったピアソン。戦う姿勢の違いが結果となって現れた。腕っぷしに自信がある選手でなければタイでの世界戦で勝つことはできない。ピアソンは結局、世界を獲得することなくキャリアを終えた。)


ヨーサナン・ソーナンサック 7R TKO 杉田竜平

(WBA世界スーパーフェザー級タイトル戦、2004年)

ヨーサナン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

杉田:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:連打で杉田がダウン

(感想:ヨーサナンがタイトル防衛。二度目の防衛戦は日本で。杉田は元日本王者。タイガー・アリに敗れて東洋太平洋王座は獲得できなかったが、このところ連勝中。足を使ってジャブ、ストレートの杉田。時折接近してコンビネーション。ヨーサナンはジリジリ距離を詰めて左ストレート、右フックを叩き込む。2R、左ストレートが効いた杉田。連打でダウン。その後、右ストレートを狙う杉田だが、ヨーサナンはブロックして左ストレート。7R、左ストレートからの連打でレフェリーストップ。パワー、パンチの伸び、ディフェンスに差があり、杉田は初回から圧倒されて腰が引けてしまった(リングに上がって初めてわかる相手の強さ。思い切って右ストレートを打つなど、良いところもあったが)。その後もリングに上がり続けた杉田だが、ランディ・スイコに敗れ、またしても東洋太平洋王座獲得ならず。それが最後の試合となった。)


ヨーサナン・ソーナンサック 12R 判定 スティーブ・フォーブス

(WBA世界スーパーフェザー級タイトル戦、2004年)

ヨーサナン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

フォーブス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ヨーサナンがタイトル防衛。アメリカで三度目の防衛戦。フォーブスは元IBF世界スーパーフェザー級王者。WBA王座を狙う。ディフェンスしながらジャブのフォーブス。ヨーサナンはいつものようにジャブ、左ストレートで攻め、右フックでボディ攻撃。接近戦ではもみ合いが多い。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ヨーサナンの攻める姿勢が評価されたか。フォーブスはボディ連打からの右アッパーなど良いパンチを持っていたが、全体的にはジャブが中心で軽い印象。ピアソンのように「倒しに行かず、パンチを当てるだけのボクシング」。黒人選手には「速くてパワーがあってアグレッシブ」というイメージがあるが、昨今はそうでもないようだ(後、フォーブスは階級を上げてアンドレ・ベルトのWBC世界ウェルター級王座に挑戦したが敗北、二階級制覇ならず)。防衛に成功したヨーサナン。しかし、次の防衛戦でパナマのビセンテ・モスケラに3-0で敗北。意外なことにこれが最後の世界戦に。その後もリングに上がり続けたが、マーシャルアーツに転向。現役時代にもムエタイの試合に出場するなど戦うことが好きなようだ。)

①「WBA World Super Featherweight Title 

Yodsanan Sor Nanthac vs. Lamont Pearson」

②「WBA World Super Featherweight Title 

Yodsanan Sor Nanthac vs. Sugita Ryuhei」

③「WBA World Super Featherweight Title 

Yodsanan Sor Nanthac vs. Steve Forbes」

 

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