2022年11月23日水曜日

ファン・ディアス(Juan "Baby Bull" Díaz)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA・WBO・IBF世界ライト級王者。パワフルな攻めで世界を獲得。ビリー・アーウィン戦、ランディ・スイコ戦、フリオ・ディアス戦を紹介します。

ファン・ディアス(Juan "Baby Bull"  Díaz)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ファン・ディアス(アメリカ)

身長168 cm:オーソドックス(右構え)

ファン・ディアス 9R TKO ビリー・アーウィン

(WBA世界ライト級タイトル戦、2005年)

ディアス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アーウィン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:左フックでアーウィンがダウン

(感想:ディアスがタイトル防衛。テキサス州ヒューストン出身のディアス。ニックネームは「Baby Bull」。アマチュアで素晴らしい成績(大会で何度も優勝する天才ぶり)。しかしながら、年齢制限により2000年のシドニーオリンピックには出場ならず。16歳でプロデビュー。メキシコでのデビュー戦は1RでTKO勝ち。その後、主戦場をアメリカに移し、連勝。WBCのユース王座(ライト級)を獲得、防衛後、ラクバ・シンを判定で下してWBA王座獲得。ジュリアン・ロルシーを相手に初防衛に成功(シンとロルシーは畑山隆則を破った実力者)。これまで26戦全勝(12KO)。アーウィン戦は二度目の防衛戦となる。挑戦者アーウィンはカナダの選手で42勝(30KO)5敗のタフな白人。ポール・スパダフォーラのIBF王座に挑戦して敗れたことがあり、これが二度目の世界挑戦(「IBOライト級王座」を獲得したことがあるが、「IBO」を世界王座と見なせるかどうか)。ヒューストンでの一戦。精力的に接近してパワーを込めたパンチを打ち込むディアス。左を器用かつパワフルに使って接近戦を仕掛ける。応戦するアーウィンだが2R、左フックでダウン。攻めるディアス。打たれてロープを背負いながらもショートパンチで反撃しようとするアーウィン。9R、アーウィンが強打を浴びてついにレフェリーストップ。ディアスは力強く攻めた。ただ、リングサイドの客は満足したかもしれないが、やや力みすぎのような気がする。KO数が少な目なのはそのせいなのでは?  アーウィンはこれが最後の試合となった。)

 

ファン・ディアス 9R TKO ランディ・スイコ

(WBA世界ライト級タイトル戦、2006年)

ディアス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

スイコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ディアスがタイトル防衛。四度目の防衛戦。挑戦者スイコはフィリピンの選手。これまで24勝(21KO)2敗。東洋太平洋スーパーフェザー級王座を防衛してきた実績。長いリーチが武器。セコンドにジョー小泉。試合地はラスベガス「MGM Grand」。1R開始から接近戦での打ち合い。同じように打ち合うがヒットするのはディアスのショートパンチの方。ディアスはブロックしながらボディも攻撃。9R、スイコが強打を浴びて後退したところでレフェリーストップ。ディフェンスに差があった試合(ダウンシーンは無し)。スイコは距離を取ればよかったのではないか? という気もするが、ディアスが良いジャブを打っていたため打ち合わざるを得なかったのだと思われる。ヘンに逃げるよりは思い切って打ち合って勝負できたのだからそれでよかったのだと思いたい。)


ファン・ディアス 9R TKO フリオ・ディアス

(WBA・WBO・IBF世界ライト級王座統一戦、2007年)

ファン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

フリオ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ファンがタイトル統一。WBA王者ファン・ディアスがWBOも獲得して王座統一。さらにIBF王者フリオ・ディアスと統一戦を行うことに。フリオはメキシカン。IBF世界ライト級暫定王座を獲得し、正規王者ヘスス・チャベスと統一戦を行い、勝利。その次の試合でこの統一戦。似た名前の二人による注目の一戦。ジャブ、ストレートを使いながらファンが1R開始から接近戦を仕掛ける。ジャブで応戦するフリオ。共にコンビネーションを使う接近戦。パワーのファン、テクニックのフリオ、といった印象。サウスポーにスイッチするフリオだが、パワーでややファンが優勢か。打たれてもキッチリ打ち返すファンの気の強さ。8R終了後にフリオが棄権。ダウンシーンは無し。長いパンチを使う、という点ではフリオはスイコと似ていた。スイコを打ちのめしたことがあるファンにとってはフリオは敵ではなかったようだ。ショートパンチを連打する得意パターンでライト級をほぼ統一したファン。しかし、次の防衛戦でネート・キャンベルに敗北、王座陥落。その後、世界王座返り咲きを目指したがファン・マヌエル・マルケスに阻止され、果たせず(素晴らしい選手だったが、上には上が)。ボクシングと同時に学業も修めたファン・ディアス。地域活動に参加する人格者でもある。引退後は弟と一緒に運送会社を経営しているという。)

①「WBA World Lightweight Title 

Juan Díaz vs. Billy Irwin」

②「WBA World Lightweight Title 

Juan Díaz vs. Randy Suico」

③「WBA・WBO・IBF World Lightweight Title 

Juan Díaz vs. Julio Diaz」

フリオ・ディアス(Julio "The Kid" Díaz)のページ

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ポール・スパダフォーラ(Paul Spadafora)のページ 

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