回転の速い連打を使うライト級サウスポー、スパダフォーラ。イスラエル・カルドナ戦、ビリー・アーウィン戦、レナード・ドーリン戦を紹介します。
ポール・スパダフォーラ(アメリカ)
身長175cm:サウスポー
①ポール・スパダフォーラ 12R 判定 イスラエル・カルドナ
(IBF世界ライト級王座決定戦、1999年)
スパダフォーラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
カルドナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:スパダフォーラがタイトル獲得。ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のスパダフォーラ。貧困と薬物の荒れた家庭。11歳でボクシングを始める。アマチュアで優秀な戦績。プロ入り後、これまで全勝。速い連打をまとめて、相手の攻撃をディフェンスするパーネル・ウィテカーに似たスタイル。カルドナもアメリカの選手。IBOのJ・ライト級王座、全米ライト級王座、北米ライト級王座を獲得した実績。ジャブ・ストレートを連打するスパダフォーラ。カルドナは接近してフック攻撃。パワーを込めて打っていくカルドナだが、攻撃をかわされてしまう。判定は3-0。ダウンシーンは無し。スパダフォーラは手数が多く、右フックも強かった。カルドナもパワーがあって良い選手だったが、その後は敗北が目立つようになり、これが最初で最後の世界戦となった。)
②ポール・スパダフォーラ 12R 判定 ビリー・アーウィン
(IBF世界ライト級タイトル戦、2000年)
スパダフォーラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
アーウィン:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:スパダフォーラがタイトル防衛。ピッツバーグでの四度目の防衛戦。挑戦者アーウィンはカナダの選手。IBOやWBC米大陸王座(いずれもライト級)を獲得した実績があり、このところ連勝中。ガードしながら右ストレート・左フックを狙うアーウィン。しかし手数が少ない。スパダフォーラが連打をまとめてポイントを取る。判定は3-0。ダウンシーンは無し。残念なことにアーウィンの試合ぶりには「何がなんでも世界を獲る」という気迫が感じられなかった。)
③ポール・スパダフォーラ 12R 引分 レナード・ドーリン
(IBF・WBA世界ライト級王座統一戦、2003年)
スパダフォーラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ドーリン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:スパダフォーラがタイトル防衛。全勝同士の王座統一戦。WBA王者のドーリンはルーマニアの選手。ズングリした体型で、パワーを込めた右フックを狙う。スパダフォーラは右フックをボディから顔に打つなどの連打で攻撃。共に手数が多く、譲らない。スパダフォーラの連打か、ドーリンの右フックか、といった感じで12R終了。引き分け。ダウンシーンは無し。テレビ解説のレダーマンの採点ではドーリンの勝ち。ダメージを与える「ガツン」というパンチはドーリンの方が多かったと思う(映像を持っている人は採点しながら観戦してみては?)。その後のスパダフォーラはトラブルだらけ(刑務所に収監されたことも)。カムバックしたがWBA世界スーパーライト級暫定王座戦で判定負け、プロ初黒星(2013年)。やはり子供の頃の影響が大きかったか、大人になって数々のトラブル。つらいことがあったからボクサーとして強くなれたのかもしれないが、結局、そういったことが彼のキャリアを台無しにしてしまったのは残念なことである。)
①「IBF World Lightweight Title
Paul Spadafora vs. Israel Cardona」
②「IBF World Lightweight Title
Paul Spadafora vs. Billy Irwin」
③「IBF・WBA World Lightweight Title
Paul Spadafora vs. Leonard Dorin」
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