2022年11月2日水曜日

アルツール・グレゴリアン(Artur Grigorian)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBO世界ライト級王者。左ストレートを武器に17連続防衛したウズベキスタンのサウスポー。ジーン・リード戦、ゾルタン・キャロサイ戦、ロッキー・マルチネス戦を紹介します。

アルツール・グレゴリアン(Artur Grigorian)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

アルツール・グレゴリアン(ウズベキスタン)

身長171cm:サウスポー

アルツール・グレゴリアン 2R KO ジーン・リード

(WBO世界ライト級タイトル戦、1996年)

グレゴリアン:右ジャブ、左ストレート、右フック

リード:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:左ストレートでリードがダウン

(感想:グレゴリアンがタイトル防衛。「King」と呼ばれるウズベキスタン・タシュケント出身のグレゴリアン。11歳でボクシングを始める。アマチュアで優秀な成績(シェーン・モズリーに勝ったことも)。プロ入り。ドイツを主戦場に連戦連勝。WBOのインター王座(ライト級)獲得、防衛。決定戦でアントニオ・リベラ(プエルトリコ。元IBF世界フェザー級王者)をKOし、WBO世界ライト級王座獲得。これが初防衛戦となる。リードはアメリカの選手。戦績からすると中堅どころといった感じで「WAAライト級王座」を獲得している(あのショーン・オグラディが獲得したWAA?)。ドイツでの一戦。サウスポーの王者グレゴリアンは左ストレートに伸びとパワーがある。左と右の構えの違いはあるが、挑戦者リードもストレートを狙うタイプで、体型もガッチリして似ている。2R、強烈な左ストレートでリードがダウン。立てず、KO。左ストレートが凄かったグレゴリアン。右フックも力強かった。)


アルツール・グレゴリアン 12R TKO ゾルタン・キャロサイ

(WBO世界ライト級タイトル戦、2000年)

グレゴリアン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

キャロサイ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:連打で2度、キャロサイがダウン

(感想:グレゴリアンがタイトル防衛。29戦全勝(19KO)のグレゴリアン。ハンガリー・ブダペストで11度目の防衛戦。挑戦者キャロサイはハンガリーの選手でこれまで29勝(23KO)4敗。WBUのインター王座(ライト級)を獲得しているが、WBU王座、欧州王座(いずれもライト級)への挑戦は敗北に終わっている。グレゴリアンに似た体格をしており、連打で勝負するタイプ。左ストレートを狙うグレゴリアン。なかなかタフなキャロサイは打たれても前進。グレゴリアンがフットワークを使ってジャブ、ストレートでカウンターを取り、左右フックを器用に当てる。12R、連打でキャロサイがついにダウン。さらに連打で二度目のダウン。レフェリーストップ。キャロサイは良いパンチを打つシーンもあったがディフェンスされてしまった。グレゴリアンのようなディフェンスのテクニックを持つサウスポーを倒すには一撃で仕留めるようなパワーとキレが必要。後、キャロサイは大きなタイトルを獲得することなくキャリアを終えた。)


アルツール・グレゴリアン 8R TKO ロッキー・マルチネス

(WBO世界ライト級タイトル戦、2002年)

グレゴリアン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:グレゴリアンがタイトル防衛。ドイツで15度目の防衛戦。挑戦者マルチネスはこれまで36勝(19KO)5敗1分のメキシカン。フィリップ・ホリデイのIBF世界ライト級王座、ランドール・ベイリーのWBO世界スーパーライト級王座に挑戦して敗北。これが三度目の世界挑戦。ヘンな髪型に「ROCKY」の星条旗トランクスのマルチネス。見た目がアブない感じの男ではあるがジャブを使って右を当てようと努力する。グレゴリアンはフットワーク&ディフェンスでカウンターを取る。マルチネスはサウスポーにスイッチしたりするがあまり効果はない。8R、打たれるマルチネスを見てレフェリーは試合を止めた。マルチネスはストップに不満の様子だったが、マトモに左ストレートを打たれるシーンもあり、ストップは致し方ないといったところ。ダウンシーンは無し。結局、17連続でこのタイトルを防衛したグレゴリアン。凄い記録ではあるが、挑戦者のレベルが微妙だったような気がすることに加え、ほとんどがドイツでの試合だったこともあり、国際的には地味な存在。フットワークを使うリズミカルなサウスポーであったこと、長期に渡り防衛したこと、試合のほとんどが特定の国であったことからグレゴリアンは「ウズベキスタンの具志堅用高」と言ってもいいかもしれない。引退後はトレーナーになった。)

①「WBO World Lightweight Title 

Artur Grigorian vs. Gene Reed」

②「WBO World Lightweight Title 

Artur Grigorian vs. Zoltan Kalocsai」

③「WBO World Lightweight Title 

Artur Grigorian vs. Rocky Martinez」 

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