エリック・ハミリ（Eric Jamili）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

WBO世界ミニマム級王者。典型的なフィリピン型サウスポー。ミッキー・カントウェル戦、ケルミン・グアルディア戦、ゾラニ・ペテロ戦を紹介します。

エリック・ハミリ（フィリピン）

身長168cm：サウスポー

①エリック・ハミリ 12R 判定 ミッキー・カウントウェル

（WBO世界ミニマム級王座決定戦、1997年）

ハミリ：右ジャブ、左ストレート、右フック

カウントウェル：左ジャブと左右フック

（ダウンシーン）

7R：右フックでハミリがダウン

（感想：ハミリがタイトル獲得。フィリピンのハミリ。デビュー戦で引き分け。その後も勝ったり負けたりだったが、WBOのインター王座（ミニマム級）を獲得。決定戦への出場のチャンスを得た。カウントウェルは英国の選手で、英国フライ級王座を獲得しているが、ジェイコブ・マトララのWBO世界ライトフライ級王座に挑戦したときは２－１で判定負け。これが二度目の世界挑戦となる。リカルド・ロペスが返上して空位となったWBO世界ミニマム級王座の決定戦。試合地は英国。いかにも「フィリピンのサウスポー」といった感じのハミリ。パワーを込めてジャブ、ストレート、右フック。白人のカウントウェルはファイタータイプ。ジャブで接近してフックを打ち込む。ハミリが接近戦でボディ攻撃。カウントウェルは1Rから鼻を負傷するハンデを負いながらも攻めようとし、ハミリは左ストレートで相手を待ち構える。7R、右フックでハミリがダウン（オープンブローで倒したような感じ。ダウンではないと思う）。8R、カウントウェルのキズが悪化して試合終了。カウントウェルは攻めが強引。もっとジャブを使うべきだった。ハミリは強いがフィリピン人にありがちな戦い方（フィリピンでは同じ人が大勢を指導しているのかも）。カウントウェルは後、ゾラニ・ペテロのIBF世界ミニマム級王座に挑戦したがTKO負け。チャンスはもらえたが、世界を獲得することはできなかった。）

②ケルミン・グアルディア 6R TKO エリック・ハミリ

（WBO世界ミニマム級タイトル戦、1998年）

ハミリ：右ジャブ、左ストレート、右フック

グアルディア：右ジャブ、左ストレート、右フック

（ダウンシーン）

5R：ワンツーでハミリがダウン

（感想：グアルディアがタイトル獲得。ハミリの初防衛戦。挑戦者グアルディアはリカルド・ロペス、ロセンド・アルバレスの世界タイトルに挑戦したことがあるコロンビア人（いずれも敗北）。マイアミで行われたサウスポー同士の一戦。リズミカルに伸びるジャブ、連打を飛ばすグアルディア。ハミリは一発ずつ力を込めて打つ。5R、速い連打でグラつくハミリ。ワンツー（右ジャブからの左ストレート）でダウン。この回はゴングに救われたが、ラウンド終了後に棄権。サウスポー対決は、よりテンポよく連打を使ったグアルディアの勝利。ハミリは左フックを決めるなどしたが（3Rなど）、攻めが単発だった。）

③ゾラニ・ペテロ 1R KO エリック・ハミリ

（IBF世界ミニマム級タイトル戦、1999年）

ハミリ：右ジャブ、左ストレート、右フック

ペテロ：右ジャブ、左ストレート、右フック

（ダウンシーン）

1R：左ストレートでハミリがダウン

（感想：ペテロがタイトル防衛。ハミリ（13勝（8KO）7敗1分）が再起戦で世界挑戦（世界王座が増え、元々層が薄い軽量級では何度も世界挑戦のチャンスをもらえることも珍しくなくなった）。IBF王者ペテロは南アフリカの選手。タイの強打者ラタナポン・ソーウォラピンから王座奪取。これまで13勝（7KO）2敗2分で、これが三度目の防衛戦。南アフリカで行われた一戦（映像には「WBU Mini Flyweight Title 12ROUNDS（WBUミニ・フライ級タイトル　12回戦）」のテロップ）。これもサウスポー同士の一戦。共にジャブ、ストレート。ハミリが突然ダウン。何が当たったのかわからなかったほど速いパンチでKO。スローで見ると、ハミリの右フックとペテロの左ストレートが同時に出され、ペテロの左がボディに命中していた。見えないほど速い軽量級のパンチ。負けた方は思わずアゼンとしてしまうに違いない。ハミリはその後、目立った活躍もなく26歳で引退。元々負けが多かった選手。世界を獲れて満足したのかもしれない。）

①「vacant WBO World Minimumweight Title 

Eric Jamili vs. Mickey Cantwell」

②「WBO World Minimumweight Title 

Eric Jamili vs. Kermin Guardia」

③「IBF World Minimumweight Title 

Zolani Petelo vs. Eric Jamili」 

ゾラニ・ペテロ（Zolani Petelo）のページ