1950年代のヘビー級。強打でひたすら前進するファイタータイプ。レックス・レイン戦、エザード・チャールズ戦、ニノ・バルデス戦を紹介します。
ボブ・サタフィールド(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)
①レックス・レイン 8R TKO ボブ・サタフィールド
(ヘビー級戦、1951年)
サタフィールド:左ジャブ、右ストレート、左右フック
レイン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでレインがダウン
8R:ワンツーでサタフィールドがダウン
(感想:サタフィールドはミズーリ州セントルイス出身。第二次大戦に従軍。生涯戦績は50 勝(35KO)25敗4分。パワーはあるがスタミナと打たれ強さに問題があったらしく、世界タイトルには挑戦できなかった。53歳の若さでガンにより死去。ダイジェストで見た白人選手レインとの試合を紹介。当時、サタフィールドはアーチー・ムーアに3RでKOされるなど、「中堅どころ」の選手といったポジション。レインは敗北が一つあるが、戦績が良いホープ。後に世界ヘビー級王者になるジャージー・ジョー・ウォルコットに判定勝ちしている。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。左のガードを下げた構えからジャブ、ストレート、左フックを思い切って打つサタフィールド。1Rにレインからダウンを奪う。その後も打たれるレイン。8R、ワンツー(左ジャブからの右ストレート)でサタフィールドがダウン。立ったが劣勢になり、レフェリーストップ。倒すときも倒されるときも豪快なサタフィールド。ただ、事実上のフィニッシュとなったレインのワンツーはなかなかいいパンチだった。後、レインはロッキー・マルシアノ、エザード・チャールズらにKOされ、世界王者になることはなかった。)
②エザード・チャールズ 2R KO ボブ・サタフィールド
(ヘビー級戦、1954年)
サタフィールド:左ジャブ、右ストレート、左右フック
チャールズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでサタフィールドがダウン
(感想:シカゴで元世界ヘビー級王者チャールズと対戦。チャールズはシャープな左ジャブと伸びる右ストレートが武器。サタフィールドは全てのパンチに力を込めて攻撃。2R、左フックでサタフィールドがダウン。ワンパンチKO。なぜサタフィールドが世界タイトルに挑戦できなかったのかを物語っている試合。元王者チャールズとはパンチや動きのキレに大きな差が。)
③ボブ・サタフィールド 10R 判定 ニノ・バルデス
(ヘビー級戦、1955年)
サタフィールド:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バルデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
10R:左フックでバルデスがダウン
(感想:シカゴでの一戦。キューバ出身のバルデス。キューバ王座(ヘビー級)を獲得し、立派な体格をしているが、L・ヘビーのハロルド・ジョンソン、アーチー・ムーアに判定負け。しかし、エザード・チャールズに判定勝ちしている(サタフィールド戦後、負けてはいるがエディ・マッチェン、ゾラ・フォーリー、ソニー・リストンといった当時の実力者と対戦)。スピードはあまりないバルデス。ジャブと右ストレートを使う。いつものように前進するサタフィールド。中間距離でのジャブの打ち合いは共に悪くはない。ただ接近戦は得意ではないらしく、もみ合い、クリンチ。10R、左フックを空振りしたサタフィールドが転倒。その後、左フックをヒットさせ、バルデスがダウン。判定は3-0。決め手に欠けて退屈に見える展開もあったが、最後のラウンドで「らしさ」を見せたサタフィールド。世界王者になるには欠けているものがあったが、強いパンチを思い切って打っていくエキサイティングな男だった。)
Bob Satterfield vs. Rex Layne」
②「Heavyweight
Bob Satterfield vs. Ezzard Charles」
③「Heavyweight
Bob Satterfield vs. Nino Valdes」
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