2021年12月22日水曜日

雑誌の紹介:ボクシングマガジン1985年1月号~6月号「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

貴重な写真が満載の雑誌。「ハグラー vs. ハーンズ」など「雑誌の内容についての個人的な解説」「雑誌で紹介された選手のその後」。

ボクシングマガジン1985年1月号

(コメント)

カラーポスターはピンクロン・トーマス。ラリー・ホームズは46連勝。カオサイがタイトル獲得(長い時代の始まり。カラーページなのがうれしいところ)。ペイジがWBA世界ヘビー級王者に(モノクロページ。ホームズのIBF戦はカラーなのに)。ロス五輪のスター(後にボクシング界の中心になった人たちを紹介する記事)。「新<世界>の顔」は「リビングストン・ブランブル」(憧れの選手はホセ・ナポレス、プロ入り後の快進撃と幸運、目標は四階級制覇、とある)。梶間正夫の「世界リング万華鏡47」(プロモーターのマイク・ジェイカブスのエピソード)。「世界のトップボクサー紹介」は「ファン・メサ」「フリオ・セサール・チャベス」。メサはWBC世界J・フェザー級王者。番狂わせでハイメ・ガルサから王座奪取。筆者のジョー小泉によると、強くて下手、とのこと。チャベスはWBC世界J・ライト級王者。全勝のパーフェクトレコード。技巧派で長く活躍するかも、とある(後のスーパースター。ボクシング界の中心になった)。「ダイジェスト」は「ファンの意見」(ミスマッチ、地元判定、統一戦を認めないWBA&WBC、などへの批判。ロス五輪のホリフィールドに期待する、といった意見が紹介されている記事)。カラー写真、「ロス五輪」、「万華鏡」、チャベス、「ファンの意見」に特に注目の一冊です。

雑誌の紹介:ボクシングマガジン1985年1月号~6月号「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ボクシングマガジン1985年2月号

(コメント)

カラーポスターはサントス・ラシアル。倉持は残念な結果(消極的だった、とか)。アズマー・ネルソンがウィルフレド・ゴメスをKO(貴重なカラー写真。迫力)。「85年のボクシング界」(ロス五輪のメダリストが新しいスターになりそうだ、とする記事。マーク・ブリーランド、イベンダー・ホリフィールド、メルドリック・テーラーらが落ち込んできたボクシングの人気を再び盛り上げることができるかどうか?)。「新<世界>の顔」は「グレグ・ペイジ」(WBA世界ヘビー級王者。モハメド・アリと故郷と戦い方が同じ。天才ボクサーだが集中力に問題があるらしい。ようやく獲った世界王座。防衛を続けることができるかどうか?)。梶間正夫の「世界リング万華鏡47」は「独特のパンチを打つ選手だったボブ・フィッシモンズとキッド・ギャビラン」「大勢が注目したジョー・ルイスとビリー・コンの試合」のエピソード。「世界のトップボクサー紹介」は「世界を狙うホープたち」(かつて期待されていた選手たち。「その後」をジョー小泉が解説。デビー・ムーアにKO負けしたチャーリー・ウェアを「豆腐のアゴ」呼ばわり、ほか)。「ゴメス vs. ネルソン」のカラー写真、グレグ・ペイジ、「万華鏡」、に特に注目の一冊です。

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ボクシングマガジン1985年3月号

(コメント)

カラーポスターはソット・チタラダ(ベルト姿がカッコいい)。カリー、ロックリッジの防衛戦は貴重なカラー写真。伝説の「赤井 vs. 大和田」(世界戦も予定もあった赤井。残念)。ペドロサが19連続防衛。フラッシュ・エロルデ死去(名シーンをモノクロ写真で振り返る記事。特集記事も)。「ハグラー vs. ハーンズ」の予想(どちらが勝つか? 専門家の意見も割れている。距離を取ればハーンズ、という人も)。「新<世界>の顔」は「ジェリー・クーニー」(ヘビー級で期待されていたクーニー。ホームズ戦、アマチュア時代、ベテランを粉砕した試合、について。今となってはむなしい気もする記事)。「海外ニュース」に「新鋭タッブス、21連勝」(ヘビー級のタッブス。後にWBA王者になり、日本でタイソンと戦う)。梶間正夫の「世界リング万華鏡49」は(「噂の強豪ボボ・オルスン」「世界ミドル級王者フレッディ・スティール」のエピソード)。「世界のトップボクサー紹介」は「ジュリアン・ジャクソン」「トミー・エアーズ」「カンディド・テジェス」。ジャクソンはハードパンチャー。実力的に微妙な相手をKOしまくっている(後の活躍はおなじみ)。エアーズはWBC世界ウェルター級3位。マーロン・スターリングに惜しくも判定負け。強い選手であるため世界に挑戦できない状態(その後、北米タイトルを獲得。しかし世界挑戦はできなかった)。テジェスはWBC世界フライ級3位。北米タイトルを獲得したメキシコのハードパンチャー。パワーはあるがスタミナ不足、とのこと(世界挑戦はできなかった)。「ジョー小泉のビデオ観戦記」(パーネル・ウィテカーのデビュー戦が素晴らしいものであった、とする記事。ただし、マーク・ブリーランドは将来に不安が持たれるほどボクシングが甘く、タイレル・ビッグスは退屈、だそうだ)。ソットのポスター、カラー写真、ジェリー・クーニー、「万華鏡」、に特に注目の一冊です。

雑誌の紹介:ボクシングマガジン1985年1月号~6月号「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ボクシングマガジン1985年4月号

(コメント)

カラーポスターはジェリー・クーニー。マンシーニは残念な結果(カラー写真は迫力)。スピンクスが防衛(WBA・WBC・IBFの三つのベルトにも注目)。前号に続いて「ハグラー vs. ハーンズ」の予想(本誌は「ハーンズの判定勝ち」、ラリー・ホームズは「ハーンズのKO勝ち」、ドナルド・カリー、ミドル級世界ランカーのジェームス・シュラーは「ハグラー勝利」を予想)。「新<世界>の顔」は「ロッキー・ロックリッジ」(WBA世界J・ライト級王者。ミュージシャンだった過去、アマチュア時代、ペドロサ戦、ラポルテ戦での敗戦、について)。梶間正夫の「世界リング万華鏡50」(ジャック・デンプシーとジョルジュ・カルパンチェの試合の裏話)。「世界のトップボクサー紹介」は「ピエット・クロース」「ヘロール・グラハム」「トニー・タッカー」。南アフリカのクロースはWBA世界J・ヘビー級王者。無敗(後、ドワイト・ムハマド・カウィにKO負け)。グラハムはミドル級世界ランカー。スピードがあるサウスポー(後に世界挑戦。しかし王者にはなれず)。タッカーはヘビー級。パンチを正確に当てるのが巧い、とのこと(後にバスター・ダグラスを破ってIBF王者に。タイソンとも戦った)。「ダイジェスト」に「バート・シュガーが選んだ名ボクサー100人」(「リング誌」の編集長だったシュガーによる選出。1位はシュガー・レイ・ロビンソン、2位はヘンリー・アームストロング。古い時代の選手が上位に。ボクシングがタフで荒っぽかった時代の選手の方が高く評価されるのは個人的にはよくわかるような気がする)。世界戦のカラー写真、「ハグラー vs. ハーンズ」の予想、「万華鏡」、「名ボクサー100人」に特に注目の一冊です。

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ボクシングマガジン1985年5月号

(コメント)

カラーポスターはファン・キッド・メサ。浜田が15連続KO(世界を狙う浜田。ターゲットはホセ・ルイス・ラミレス)。ホームズが防衛に成功(全勝のまま引退する、とか)。カオサイの防衛戦(貴重なカラー写真)。後の世界王者、平仲信明のデビュー戦(1RでKO勝ち)。「今後のヘビー級」(「ホームズ引退後のヘビー級」についての記事。グレグ・ペイジ、ピンクロン・トーマス、ティム・ウィザスプーン、マイケル・ドークスなどは何かが欠けている選手、とのこと。気になるのが「ジェームス・ブッチャー・ダグラス」という選手。ブッチャー? 「バスター」じゃなくて? 後にタイソンをKOして世界を獲るダグラス。「ブッチャー」と呼ばれていた時代があったらしい)。「新<世界>の顔」は「ホセ・ルイス・ラミレス」(WBC世界ライト級王者。14歳でプロデビュー。ルーベン・オリバレス戦、アレクシス・アルゲリョ戦、エドウィン・ロサリオ戦、素顔、について)。梶間正夫の「世界リング万華鏡51」(「軽量級の興行にも力を入れたプロモーターのテクス・リカード」「シュガーレイ・ロビンソンの引退式」のエピソード)。「WHO's WHO」は「トニー・タッブス」「ゲーリー・ヒントン」「アントワンヌ・モンテロ」。タッブスはヘビー級の世界ランカー。巨体ではあるがパワーに欠ける、とのこと(後にWBA王者に。東京ドームでのタイソン戦が有名)。ヒントンはアーロン・プライアーのIBFタイトルに挑戦したことがあるJ・ウェルター級(後に王座決定戦でそのタイトルを獲得したが初防衛に失敗)。モンテロはフライ級の世界ランカー。フランスの選手。ガブリエル・ベルナルのWBCタイトルに挑戦したがTKO負け(後、サントス・ラシアル、ヒルベルト・ローマンの世界タイトルに挑戦するが、いずれも敗北)。ホームズ、カオサイのカラー写真、「今後のヘビー級」、「万華鏡」に特に注目の一冊です。

雑誌の紹介:ボクシングマガジン1985年1月号~6月号「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ボクシングマガジン1985年6月号

(コメント)

カラーポスターはリビングストン・ブランブル。「ハグラー vs. ハーンズ」の「世紀の一戦」(カラー4ページの永久保存版。特集記事も)。WBA世界ヘビー級戦「ペイジ vs. タッブス」は凡戦(ペイジは試合後ドン・キングに怒られた)。メサ、チャベスのKO防衛、カマチョが判定勝ち。ヘルマン・トーレスは残念な結果(結局、一度も張に勝てなかった)。強打者ジミー・ポールが新王者に(思ったほど防衛できなかった)。「新<世界>の顔」は「ヘクター・カマチョ」(ドン・キングとトラブルになって干されたカマチョ。少年時代にも多くのトラブル・悪事。目標は三階級制覇、ハリウッドで映画スターになること、だそうだ)。梶間正夫の「世界リング万華鏡52」(トニー・ゼールとロッキー・グラジアノの激しいライバル争い、のエピソード)。「WHO's WHO」は「プリンス・ママ・ムハマド」「ダグ・デウィット」「サイモン・ブラウン」。ムハマドはL・ヘビー級の世界ランカー。ある部族の王子であることから「プリンス」と呼ばれている(その後、JB・ウィリアムソンと空位のWBC世界L・ヘビー級タイトルを争って判定負け。しばらくして引退)。デウィットはミドル級。タフだが、スタミナとディフェンスに難あり、とのこと(後にハーンズと戦ったり、WBO世界ミドル級タイトルを獲得したり。それなりに活躍)。ブラウンはウェルター級。同じ階級のモーリス・ブロッカーは親友なので戦いたくない、と希望(後の活躍、強打者ぶりは説明不要)。「ハグラー vs. ハーンズ」、カラー写真、「万華鏡」、「WHO's WHO」に特に注目の一冊です。 

雑誌の紹介:ボクシングマガジン1985年7月号~12月号

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