WBC世界ライト級王者。サウスポーのテクニシャン、ジョンストン。王座転落と奪回。セサール・バサン戦(初戦・再戦)、フリオ・アルバレス戦を紹介します。
スティーブ・ジョンストン(アメリカ)
身長164cm:サウスポー
①セサール・バサン 12R 判定 スティーブ・ジョンストン
(WBC世界ライト級タイトル戦、1998年)
ジョンストン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
バサン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:バサンがタイトル獲得。これまで全勝のジョンストン。テキサスで四度目の防衛戦。挑戦者バサンはメキシカン。地元を中心にリングに上がってきたが、日本でも数試合。まだ王座を獲得したことがない。ややゆっくりしたリズムから長いジャブ、ストレートを飛ばし、左右フックでボディを打つバサン。ジョンストンは攻める気持ちが強く、ジャブで前進してフック連打。いつもならジョンストンがパンチを当て、相手の攻撃をディフェンスするところだが、この試合では挑戦者バサンがディフェンスしながら長いパンチを時折ヒットさせる。判定は2-1。ダウンシーンは無し。ジョンストンはこれが初黒星。スピードとディフェンスのテクニックで勝ってきたジョンストンが相手の長いパンチとディフェンスで微妙な敗北。もみ合いやクリンチが多く、正直なところエキサイティングな試合ではなかった。バサンがポイントで勝つことに集中したためだと思われる。)
②スティーブ・ジョンストン 12R 判定 セサール・バサン
(WBC世界ライト級タイトル戦、1999年)
ジョンストン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
バサン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ジョンストンがタイトル奪回。坂本博之を判定で下して初防衛戦に成功したバサン。二度目の防衛戦にも勝利してマイアミでジョンストンと再戦。基本的には初戦と同じ。バサンは長いジャブ、ストレート。ジョンストンもジャブ、ストレート、そして接近して連打。接近戦はほぼ互角。中間距離では互いのパンチがヒット。判定は再び2-1。ダウンシーンは無し。共にKOを狙うタイプではなく、しかもディフェンスができるため微妙な内容に。バサンは良いパンチを打つ選手ではあるが、振りが大きく、空振りが多かった。ジョンストンには打ち合いの時にちょこっと当てる巧さがあった。)
③スティーブ・ジョンストン 2R TKO フリオ・アルバレス
(WBC世界ライト級タイトル戦、2000年)
ジョンストン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
アルバレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ジョンストンがタイトル防衛。奪回した王座の四度目の防衛戦。試合地はジョンストンの地元デンバー。挑戦者アルバレスはメキシカン。メキシコ王座(J・ライト級)を獲得、防衛してきた選手。バサンが失ったタイトルをメキシコに取り戻せるかどうか、といったところ。左フックのボディ打ちが巧いアルバレス。しかし、どちらかというと普通のファイター。速いテンポで攻めるジョンストンにアルバレスは応戦。2R、ロープ際でアルバレスが連打されてレフェリーストップ。快勝のジョンストン。しかしながらダウンを奪うことはできず。その次の防衛戦でホセ・ルイス・カスティージョ(メキシコ)に王座を奪われたジョンストン。その後もリングに上がり続けてマイナー王座を獲得したが、メジャー団体の王座に返り咲くことはなかった。スピードがある良い選手ではあったが、ライト級としては小柄で、しかもテクニシャンタイプだったため、「強い世界王者」という印象は残せなかった。)
Stevie Johnston vs. Cesar Bazan」
②「WBC World Lightweight Title
Cesar Bazan vs. Stevie Johnston」
③「WBC World Lightweight Title
Stevie Johnston vs. Julio Alvarez」
スティーブ・ジョンストン(Stevie Johnston)①のページ
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