2021年8月11日水曜日

ビンセント・ペットウェイ(Vincent Pettway)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界J・ミドル級王者。名のある相手を倒して世界タイトル獲得。ジャンフランコ・ロッシ戦、サイモン・ブラウン戦、テリー・ノリス戦を紹介します。

ビンセント・ペットウェイ(Vincent Pettway)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ビンセント・ペットウェイ(アメリカ)

身長174cm:オーソドックス(右構え)

ビンセント・ペットウェイ 4R KO ジャンフランコ・ロッシ

(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1994年)

ペットウェイ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ロッシ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでロッシがダウン

4R:左フックでロッシがダウン

(感想:ペットウェイがタイトル獲得。メリーランド州ボルチモア出身のペットウェイ。ニックネームは「The Ambassador」(大使?)。デビュー戦はアトランチックシティ(KO勝ち)。その後もKO勝ちを続けたが、逆にKOで負けることも。メリーランド州ウェルター級王座を獲得するなど、「ローカルな選手」というイメージがあったが、ギルバート・バプティスト(世界挑戦の経験あり)に判定勝ちして全米J・ミドル級王座獲得。防衛にも成功し、ロッシのIBF王座に挑戦したが、ラフプレーがあったりした末、ロッシがバッティングで負傷、引き分け。再びラスベガス「MGM Grand」でロッシと対戦。37歳の王者ロッシはイタリアン。これまで57勝(17KO)3敗1分。ややアップライト気味のスタイルの選手。「17KO」が示すように、パンチがあるタイプではなく、細かい連打でしぶとくベルトを守ってきた男。ジャブ、ストレートで積極的に攻めるペットウェイ。手打ち気味の打ち方をするロッシはペットウェイの勢いを止めることができず、押される。2Rのダウン。4R終了間際、左フックでロッシがダウン、立てず。今回もブレイク中にパンチを出すなどのラフプレーがあったが、敗因はロッシの戦い方。連打は悪くはなかったがスタミナが続かず、しかもパワーが乗らないアップライトスタイルでは勢いのある相手を止めることができなかった(アップライトはディフェンスを考慮したスタイルであり、戦闘的ではない)。)


ビンセント・ペットウェイ 6R KO サイモン・ブラウン

(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1995年)

ペットウェイ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでペットウェイがダウン

3R:右ストレートでブラウンがダウン

6R:左フックでブラウンがダウン

(感想:ペットウェイがタイトル初防衛。挑戦者はかなりの強豪。世界ランク10位のブラウン(元世界ウェルター、J・ミドル級王者)。右も左も強いが、左フックが特に強いジャマイカ人。1R、ペットウェイがブラウンのパワーを警戒してフットワーク。ブラウンは得意の左フックで前進。左フックでグラついたペットウェイ。さらに左フックでダウン。圧力を強めるブラウン、ジャブを使いながら右ストレートを狙うペットウェイ。3R、右ストレートがカウンターでクリーンヒットしてブラウンがダウン。それでも前進するブラウン。5R、ローブローされたペットウェイが連打されてロープ外へ。ペットウェイはローブローをやり返し、終了ゴング後も攻撃。6R、左フックでブラウンがダウン。倒れたブラウンは倒れた状態で左ジャブを出し続けた。ラストシーンが衝撃的だった試合(ボクシング史に残るKOシーン)。やられたらやり返す、気が強いペットウェイ。後にミドル級でも世界に挑戦したほどの危険なブラウンを完璧にKOしたのは見事だった。)


テリー・ノリス 8R TKO ビンセント・ペットウェイ

(WBC・IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1996年)

ペットウェイ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ノリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:右フックでペットウェイがダウン

3R:左フックでペットウェイがダウン

8R:左ボディフックでペットウェイがダウン

(感想:ノリスがタイトル防衛。ポール・ベイデンに王座を奪われたペットウェイ。ベイデンを破って王座を統一したノリスに挑戦。ノリスは長らくJ・ミドル級のトップを走ってきた男。ただ、サイモン・ブラウンにKOされたり、ルイス・サンタナとの反則試合で勝てる試合を落としたりと不安定なところも。これまで42勝(26KO)6敗のノリス。ペットウェイは38勝(31KO)5敗1分1ノーコンテスト。ペットウェイとしてはかつて持っていたタイトルを奪回できるかどうか、といったところ。ところがペットウェイは受け身の姿勢。フットワークとジャブで距離を取ろうとする。ノリスはいつものようにリズミカルなフットワークとジャブ・ストレート連打。1R、3Rのダウン。8R、左ボディで倒れたペットウェイ。立ったが、レフェリーは試合ストップ。あまり攻めなかったペットウェイ。これが最後の世界戦に。一体何のためにリングに上がったのだろう? 決して打たれ強くないノリス(グラつくシーンもあった)。ブラウン戦のように思い切って行けばペットウェイにも勝つチャンスがあったと思うが。)

①「IBF World Super Welterweight Title 

Gianfranco Rosi vs. Vincent Pettway」

②「IBF World Super Welterweight Title 

Vincent Pettway vs. Simon Brown」

③「WBC・IBF World Super Welterweight Title 

Terry Norris vs. Vincent Pettway」

ジャンフランコ・ロッシ(Gianfranco Rosi)のページ

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テリー・ノリス("Terrible" Terry Norris)のページ

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サイモン・ブラウン(Simon Brown)のページ 

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