WBC世界ミドル級王者。クインシー・テイラー戦、ポール・ベイデン戦、アッシン・シェリフィー戦(初戦・再戦)を紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」
キース・ホームズ(アメリカ)
身長188cm:サウスポー
①キース・ホームズ 9R TKO クインシー・テイラー
(WBC世界ミドル級タイトル戦、1996年)
ホームズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
テイラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
9R:右フックでテイラーがダウン
(感想:ホームズがタイトル獲得。ワシントンD.C.出身のホームズ。リーチが198cmもあり、しかもサウスポー。長いジャブ・ストレートが武器で、相手からすればやりにくいタイプ。アトランチックシティでプロデビュー。ケルシー・バンクス(アマチュアで実績があった選手。プロでは大成せず)をTKOで下したり、全米J・ミドル級王座を決定戦で獲得したりといった実績。王者テイラーは強打者ジュリアン・ジャクソンを破って王者になったサウスポー。これが初防衛戦。ラスベガス「MGM Grand」で行われたサウスポー対決(会場でIBF王者バーナード・ホプキンスが観戦)。伸びるパンチを使うホームズ。テイラーは連打しようとする。9R、左ストレートからの右フックでテイラーがダウン。立ったが、連打でストップ。ホームズが体格のアドバンテッジを生かして得意パンチで試合を有利に進め、勝利。テイラーは右ボディーからの左ストレートなどの良い攻撃があったが、ホームズの懐の深さに吸収されてしまった。そしてこの試合が事実上のラストファイトに。ブランク後、カムバックして二勝。)
②キース・ホームズ 11R TKO ポール・ベイデン
(WBC世界ミドル級タイトル戦、1997年)
ホームズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ベイデン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:左ストレート、右フックで2度、ベイデンがダウン
11R:右フックでベイデンがダウン
(感想:ホームズがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者ベイデンは元IBF世界J・ミドル級王者。テリー・ノリスに王座を奪われた後、再起三連勝でWBC4位。フロリダ州ポンパノビーチでの一戦。相手がサウスポーだからなのか、動きがぎこちないベイデン。右ストレートを狙うが当たらない。ホームズはジャブ・ストレートでカウンターを取り、ボディ打ち。4Rの二度のダウン。二度目のダウンはベイデンが座り込むような感じのもので、このまま試合終了か、と思われたほど。11R、ラッシュをかけるホームズ。右フックでベイデンがダウン。立ったがダメージ深く、ストップ。ベイデンは攻めてもディフェンスされてパンチが当たらず、逆に打たれるばかり。観ていて気の毒に思えた。この後、ベイデンはブランク。カムバックして全米J・ミドル級王座を獲得したが、次の試合に敗れて引退。)
③アッシン・シェリフィー 12R 判定 キース・ホームズ
(WBC世界ミドル級タイトル戦、1998年)
ホームズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
シェリフィー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
9R:右フックでシェリフィーがダウン
(感想:シェリフィーがタイトル獲得。ホームズの三度目の防衛戦。挑戦者シェリフィーはフランス・リヨン出身。前髪が寂しいが、それは体質によるもの。デビュー戦は判定負け。二度目のチャレンジでフランス・ミドル級王座獲得。欧州ミドル級王座も獲得、防衛。ロビン・リードのWBC世界スーパーミドル級王座に挑戦して2-1の敗北。何とその再起戦で、この二度目の世界挑戦。フランス・ビルールバンヌでの一戦(リングアナは二人。ジミー・レノン・ジュニアとおそらくフランス人。レフェリーはラリー・オコーネル)。相手から距離を取って右ジャブを連打するホームズ。シェリフィーは攻めの姿勢。ダッキング、ブロッキングしながら右ストレート、左フック。接近戦。互いにディフェンス、フック、ボディ打ち。当てる巧さを見せるホームズ。シェリフィーは大きなフックを空振りしてバランスを崩したりするシーンも。8Rに攻めたシェリフィーだが、9Rに右フックでダウン。その後も攻めるシェリフィー、隙を突くホームズ。12R終了。共に手を上げて自身の勝利をアピール。シェリフィー陣営はまだ判定のアナウンスがされていないにもかかわらずまるで勝ちが確実であるかのような興奮状態。判定は僅差の3-0。映像ではホームズが当てるテクニックで勝っていたように見えたが、ジャッジはシェリフィーの攻める姿勢を評価したようだ。後、二人は王座を懸けて再戦。)
④キース・ホームズ 7R TKO アッシン・シェリフィー
(WBC世界ミドル級タイトル戦、1999年)
ホームズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
シェリフィー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ホームズがタイトル奪回。シェリフィーに判定負けしてタイトルを失ったホームズ。再起二連勝でシェリフィーと再戦。王者シェリフィーはホームズ戦後、ノンタイトル戦に勝利。再戦が初防衛戦に。初戦は地元で勝利したが、相手の地元での再戦はどうか? ワシントンD.C.での一戦。ホームズが距離を取ってジャブ。シェリフィーは右ストレートと振りの大きい左フックで接近戦を仕掛ける。7R、左フックでグラついたシェリフィーにホームズがラッシュ。左右フックの連打でストップ(ダウンシーンは無し)。タフなシェリフィーは「早いストップ」に不満な様子だった。王座奪回のホームズ。基本はアウトボクサーだが、打ち合いでも強かった。その後の二人。シェリフィーはウィリアム・ジョッピーのWBA王座に挑戦するチャンスを得たが、勝てず。勝ったり負けたりに。ホームズは防衛を続けたが、IBF王者ホプキンスに判定で敗れ、王座陥落。それが最後の世界戦に。ホームズはどちらかと言うとマイナーな選手だったような印象があるが、その長いリーチから繰り出す右フックは歴代の王者たちと比べても遜色のない威力があった。)
①「WBC World Middleweight Title
Quincy Taylor vs. Keith Holmes」
②「WBC World Middleweight Title
Keith Holmes vs. Paul Vaden」
③「WBC World Middleweight Title
Keith Holmes vs. Hacine Cherifi」
④「WBC World Middleweight Title
Hacine Cherifi vs. Keith Holmes」
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