メキシコ・ライト級。「ドミンゲス vs. ミゲル・バスケス、ヒルベルト・ゴンザレス」「エレラvs. ガルシア」を紹介します。
リカルド・ドミンゲス(メキシコ)
身長175cm:オーソドックス(右構え)
アーロン・エレラ(メキシコ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)
①ミゲル・バスケス 12R 判定 リカルド・ドミンゲス
(IBF世界ライト級タイトル戦、2010年)
バスケス:左ジャブ、右ストレート、フック
ドミンゲス:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:バスケスがタイトル初防衛。王者バスケス(23歳)はメキシコ・グアダラハラ出身。これまで26勝(12KO)3敗。デビュー戦の相手は何とあのサウル・アルバレスで、バスケスが2-1で敗北。ティモシー・ブラッドリー戦、アルバレスとの再戦に敗れたが、それ以外は好調。金智勲との決定戦でIBF王座獲得。これが初防衛戦。挑戦者ドミンゲス(26歳)はメキシコ・クリアカン出身で32勝(20KO)6敗2分。ローカル王座を獲った後、ウンベルト・ソトのWBC世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け。これが二度目の世界挑戦となる。メキシコ・ティフアナでのメキシカン対決。似たタイプの二人。中間距離でジャブ、ストレート、フック、ボディ打ち。バスケスは両手をやや前に出す構えで、右ストレートを当てる巧さ、ディフェンスのテクニックを見せる。ドミンゲスも負けじと手数。5R、バスケスの右ストレートがヒット。その後も微妙にバスケスがジャブ、ストレートを当ててポイント。ドミンゲスは両目の腫れ。12R終了。判定は大差の3-0(ダウンシーンは無し)。共に「倒し屋」ではない。テクニックで決着。ドミンゲスはオスカー・デラ・ホーヤのような打ち方だったが、デラ・ホーヤほどの連打の回転力は無かった。その後のバスケス。IBF王座を守り続けたが、判定で王座陥落。以後はIBO王座戦(ウェルター級)に敗れるなど勝ったり負けたりだった。)
②リカルド・ドミンゲス 8R 判定 ヒルベルト・ゴンザレス
(スーパーライト級戦、2012年)
ドミンゲス:左ジャブ、右ストレート、フック
ゴンザレス:右ジャブ、左ストレート、フック
(感想:バスケス戦後、判定負けを一つ喫したドミンゲス。これまで35勝(22KO)8敗。ゴンザレスもメキシカン(メキシコシティ出身)で18勝(14KO)2敗。タイトル戦の経験はまだ無い。クリアカンでの一戦。互いに長いジャブ、ストレート。ゴンザレスは1Rにサウスポーにスイッチ(以後もサウスポースタイルで勝負)。2Rから攻めるドミンゲス。ストレート、左フックにパワーと正確さ。しかし、ゴンザレスの右フックがヒットしてドミンゲスがピンチ。3R、振りの大きいフックで猛然と攻めるゴンザレス。しかし、ドミンゲスは慌てず、力強い反撃。その後も打ち合い。ディフェンスと正確さでドミンゲスがポイント。8R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ドミンゲスがパンチの正確さで勝利。危ないシーンもあったが、タフネス&経験で乗り切った。ゴンザレスはパンチが大きい。当たれば凄いが、そういう攻撃はブロックされやすい。その後の二人。ゴンザレスは連勝で好調だったが、二連敗。結局、一度も王座戦をすることなくキャリア終了。ドミンゲスは勝ったり負けたりでタイトル戦は無く、最後は二連敗でキャリア終了(2014年)。残念なことに2017年2月21日、結腸がんで死去(31)。)
③アーロン・エレラ 6R 判定 マヌエル・ガルシア
(ライト級戦、2010年2月)
エレラ:左ジャブ、右ストレート、フック
ガルシア:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:エレラはメキシコ・バジャドリド出身。デビュー以来14連勝中。ガルシアはメキシコ・ベラクルス出身の中堅どころで、7勝(3KO)10敗。直前の試合はメキシコ王座(ウェルター級)挑戦で、判定負け。メキシコ・メリダでの一戦。ガードをやけに高く上げているエレラ。距離を取ってジャブ、ワンツーでカウンター。ガルシアは攻めの姿勢でジャブ、右ストレート、フック。共に動きのスピード、パンチのキレはそこそこ。エレラがディフェンス&カウンター。5R、ガルシアはサウスポーにスイッチするが、あまり意味無し。6R終了。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。エレラがカウンターで勝利。一生懸命攻めたガルシアは空転。精力的に攻めている方が負ける、というガルシアにとって気の毒な結果。その後の二人。ガルシアは連敗後、勝ったり負けたり。メキシコ王座(スーパーウェルター級)挑戦で、判定負け。カナダに主戦場を移したが、敗北を重ねていった。エレラは連勝後、判定で初黒星。WBOインター王座(スーパーライト級)、WBC王座(ウェルター級)に挑戦して判定負け。タイトルとは無縁だった。)
①「IBF World Lightweight Title
Miguel Vazquez vs. Ricardo Dominguez」
②「Super Lightweight
Ricardo Dominguez vs. Gilberto Gonzalez」
③「Lightweight
Aaron Herrera vs. Manuel Garcia」
金智勲(Ji Hoon Kim)&オマール・フィゲロア(Omar Figueroa)のページ
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