2025年10月10日金曜日

ジョバンニ・ロレンツォ(Giovanni Lorenzo)&アルヘニス・メンデス(Argenis Mendez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ドミニカの実力者。「ロレンツォ vs. ミランダ」「メンデス vs. オノリオ、ウズマニー」を紹介します。


ジョバンニ・ロレンツォ(ドミニカ)

身長183cm:オーソドックス(右構え)


アルヘニス・メンデス(ドミニカ)

身長183cm:オーソドックス(右構え)


ジョバンニ・ロレンツォ 2R KO ディオニシオ・ミランダ

(IBF世界ミドル級王座挑戦者決定戦、2009年2月)

ジョバンニ・ロレンツォ(Giovanni Lorenzo)&アルヘニス・メンデス(Argenis Mendez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ロレンツォ:左ジャブ、右ストレート、フック   

ミランダ:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

2R:右クロスでミランダがダウン

(感想:ロレンツォ(28歳)はドミニカのサン・クリストバル出身の黒人。2000年シドニー・オリンピックにはウェルター級で出場。プロではアメリカを主戦場にこれまで26勝(18KO)1敗。ラウル・マルケスとのIBF世界ミドル級王座挑戦者決定戦に判定負け。再起戦で改めて、この挑戦者決定戦。ミランダ(26歳)はコロンビア・バランキージャ出身の黒人で19勝(17KO)2敗2分。直前の試合でNABA王座(ミドル級)を獲得している。ニュージャージー州ニューアークでの一戦。互いにガードを上げて相手を警戒しながらジャブ。動きのスピードは同じくらい(特に速くはない)。ロレンツォは器用なタイプで、左ボディ打ち、右ストレートからの左ジャブといったテクニック。ミランダは右フックを大きく振るうなど豪快なボクシング。2R、打たれたミランダが後退(カメラアングルの関係でよく見えなかったが、右カウンターではないか?)。流れがロレンツォに。そして強烈な右クロスでミランダがダウン。立てず、KO。ロレンツォが素晴らしい勝ち方。テクニック&パワーで快勝。ミランダは思い切りのいい打ち方をしていたが、一発ずつパワーを込めるため打ち終わった後に隙ができる欠点があった。その後の二人。ミランダはWBC米大陸王座戦(ミドル級)で勝利できたが、その後はIBO王座戦(ミドル級)でKO負けするなど連続KO負けが続いた。ロレンツォはこの次の試合でセバスチャン・シルベスターと空位のIBF王座を争ったが、2-1で敗北。その後もフェリックス・シュトルム戦(WBA世界スーパーミドル級王座戦)、アッサン・エンダム戦(WBA世界ミドル級暫定王座戦)といった重要なタイトル戦に敗れて世界王座は獲れなかった。)


アルヘニス・メンデス 12R 判定 マーティン・オノリオ

(全米スーパーフェザー級王座決定戦、2010年5月)

ジョバンニ・ロレンツォ(Giovanni Lorenzo)&アルヘニス・メンデス(Argenis Mendez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

メンデス:左ジャブ、右ストレート、フック   

オノリオ:左ジャブ、右ストレート、フック   

(感想:メンデスがタイトル獲得。メンデスはドミニカのサン・フアン・デ・ラ・マグアナ出身の黒人。ニックネームは「La Tormenta(嵐)」。2004年アテネ・オリンピックにバンタム級で出場(メダルは獲得ならず)。プロでは地元とアメリカで試合。デビューから連勝だったが、判定で初黒星。WBAの地域王座(スーパーフェザー級)獲得。そして、この全米王座挑戦。オノリオはメキシカン(イスタパラパ出身)。WBAの地域王座、全米王座(いずれもフェザー級)獲得後、ロバート・ゲレロのIBF世界フェザー級王座に挑戦したが、何と1RでTKO負け。再起戦でIBA王座(スーパーフェザー級)獲得。そして北米王座&NABO王座(ライト級)を同時に獲得。世界戦後は好調。カリフォルニア州カーソンの屋外リングでの一戦(外はまだ明るかった)。共にジャブ。攻めるオノリオ。左のテクニックを使いながら前進し、左右フックボディ連打。メンデスは相手の意表を突くかのようなタイミングでパワーを込めた右ストレート、左フック。手数のオノリオ、パワーのメンデス、といったパターンで12R終了。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。勝って大喜びのメンデス。しかし、受け身の試合ぶりで終盤はクリンチ。あまり良い勝ち方ではなかったような気もするが、パンチ自体はパワーがあって良かった。一方、たくさんボディ連打したが、評価されなかったオノリオ。パワーはもう一つ。もう少しジャブでポイントを稼げば勝っていたかも。その後オノリオ。フアン・カルロス・サルガドのIBF世界スーパーフェザー級王座に挑戦したが、2-0の判定負け。世界王座には手が届かなかった。)


アルヘニス・メンデス 12R 引分 アラシュ・ウズマニー

(IBF世界スーパーフェザー級タイトル戦、2013年8月)

ジョバンニ・ロレンツォ(Giovanni Lorenzo)&アルヘニス・メンデス(Argenis Mendez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

メンデス:左ジャブ、右ストレート、フック   

ウズマニー:左ジャブ、右ストレート、フック   

(感想:メンデスがタイトル初防衛。オノリオ戦後、フアン・カルロス・サルガドと空位のIBF世界スーパーフェザー級王座を争って3-0で敗北したメンデス。IBF王座挑戦権を懸けたオノリオとの再戦に勝利。サルガドとの再戦にKO勝ちしてIBF王座奪取。ウズマニーと初防衛戦。これまで21勝(11KO)2敗で、27歳。ウズマニー(31歳、20勝(10KO)1敗)はアフガニスタン出身。カナダでプロデビュー。NABA王座(スーパーフェザー級)、WBC米大陸王座(ライト級)を獲得するなど連戦連勝だったが、ランセス・バルテレミーに判定負けで初黒星。その再起戦でこの世界挑戦。ウィスコンシン州ヴェローナでの一戦(メンデスのセコンドにエディ・ムスタファ・ムハマド)。1R開始から先制攻撃のウズマニー。ストレート、フック、ボディ打ち。ブロックしながら打ち返すメンデス。そのパターンが続く。受け身ながらメンデスがボディ打ちなどで当てる巧さを見せる。最後までウズマニーが前に出て12R終了(マイク・タイソンがリングに上がってメンデスを祝福)。判定はドロー(ダウンシーンは無し)。当てる巧さのメンデス、攻勢点のウズマニー。ざっと見たところ、引き分けが妥当だろう。それにしてもメンデス。世界王者にしてはつまらない試合ぶり。パンチ自体が良いだけにアピールに欠けるのが惜しい。その後の二人。ウズマニーは次の試合で空位のNABO王座(ライト級)に挑戦したが、判定負け。再起戦に勝利して引退。メンデスは次の防衛戦をバルテレミーと行ったが、ノーコンテスト。再戦でバルテレミーに判定負け、王座陥落。その後もリングに上がり続けたが、バルテレミーとの再戦が最後の世界戦となった。)


①「IBF Middleweight Title Eliminator

Giovanni Lorenzo vs. Dionisio Miranda」

②「vacant USBA Super Featherweight Title

Argenis Mendez vs. Martin Honorio」

③「IBF World Super Featherweight Title

Argenis Mendez vs. Arash Usmanee」

 

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