北米スーパーウェルター級王者。アンドレイ・ツルカン戦、カシム・オウマ戦、ゲンナジー・ゴロフキン戦を紹介します。
バネス・マーティロスヤン(アルメニア)
身長182cm:オーソドックス(右構え)
①バネス・マーティロスヤン 7R TKO アンドレイ・ツルカン
(スーパーウェルター級戦、2009年)
マーティロスヤン:左ジャブ、右ストレート、左フック
ツルカン:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:アルメニア出身のマーティロスヤン。家族でカリフォルニア州に移住。7歳の時にボクシングを始める。アマチュアで優秀な成績。アテネ・オリンピック(2004年)にウェルター級で出場(メダルは獲得ならず)。プロデビュー以来、これまで24戦全勝(15KO)。ニックネームは「Nightmare(悪夢)」(マーティロスヤンと戦う相手は悪夢を見ることになる、というベタな意味なのだろうか?)。ツルカンはウクライナ出身。アメリカを主戦場としてきた選手で、ヘクター・カマチョ・ジュニアを破って北米スーパーウェルター級王者になったことがあるが、直前の試合ではTKO負けしている。アトランチックシティでの一戦。マーティロスヤンは慎重なタイプ。ガードを上げて足で距離を取りながらジャブ、右カウンター。左フックが力強いが、左ボディ打ちはややローブロー。ツルカンはワンツーで前に出るが、パンチが全体的に軽い印象。右ストレートからの左フックがパワフルなマーティロスヤン。右アッパーでカウンターを取るテクニック。4R、右ストレートでマーティロスヤン優勢。6R、右を当てるなどの見せ場を作ったツルカンだが、そこまで。6R終了後に棄権。左目の下が腫れていた(ダウンシーンは無し)。この試合は「TOPRANK BOXING」で行われ、勝ったマーティロスヤンをボブ・アラムが祝福。マーティロスヤンは基本的なパンチがしっかりしており、カウンターを取る器用さも。ただ、やや受け身的な試合ぶりが気になった。もっと積極的に攻めて欲しかったところ。連敗となったツルカンはこれで引退。)
②バネス・マーティロスヤン 10R 判定 カシム・オウマ
(北米スーパーウェルター級タイトル戦、2010年)
マーティロスヤン:左ジャブ、右ストレート、フック
オウマ:右ジャブ、左ストレート、フック
(ダウンシーン)
9R:右フックでマーティロスヤンがダウン
(感想:マーティロスヤンがタイトル初防衛。決定戦で二つの北米王座(NABFとNABO)を獲得したマーティロスヤンが初防衛戦。挑戦者オウマは元IBF世界スーパーウェルター級王者。ウガンダの選手でこれまで26勝(16KO)6敗1分。IBF王座を失った後、WBC・WBO世界ミドル級王者ジャーメイン・テイラーに挑戦したが判定負け。以来、負けが増えている状況。かつて所持していた北米王座の奪回を目指す。ラスベガスでの一戦。サウスポーのオウマ。右ジャブ、左ストレート。接近戦ではショート連打でボディ攻撃。マーティロスヤンは距離を取って右を当てようとする。互いにディフェンス。細かくパンチを当てるテクニックを持つオウマ。マーティロスヤンはワンツー&右カウンター作戦。9R、右フックでマーティロスヤンがダウン。しかし、「スクッ」と立ち上がる。10R、マーティロスヤンの左フックがヒット。判定は3-0。マーティロスヤンが微妙な勝利。細かいパンチを食ったうえにダウン。映像では一進一退だったように見えたが、オウマのパンチが軽めだったのが幸いしたか。オウマはこの次の試合でNABAミドル級王座獲得。しかし、ゲンナジー・ゴロフキンのWBA王座への挑戦はTKO負け。二階級制覇は達成できなかった。)
③ゲンナジー・ゴロフキン 2R KO バネス・マーティロスヤン
(WBA・WBC世界ミドル級タイトル戦、2018年)
マーティロスヤン:左ジャブ、右ストレート、左フック
ゴロフキン:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:連打でマーティロスヤンがダウン
(感想:ゴロフキンがタイトル防衛。オウマ戦後のマーティロスヤン。初の世界挑戦はデメトリアス・アンドラーデとのWBO世界スーパーウェルター級王座決定戦。判定負けで初黒星。二度目の挑戦はエリスランディ・ララのWBA世界スーパーウェルター級王座。またしても判定負けで王座獲得ならず。そして三度目の世界挑戦。王者ゴロフキン(カザフスタン)はミドル級の絶対王者。37勝(33KO)1分、無敗。当時のトップ中のトップ(ゴロフキンはIBF王者でもあったが、マーティロスヤンの「挑戦資格」に疑問を持つIBFは「世界戦」として認可しなかった)。カリフォルニア州カーソンでの一戦。共にジャブ、ストレート、左フック。やはり受け身のマーティロスヤン。ゴロフキンがジリジリと距離を詰める。右を狙うマーティロスヤンだが、ゴロフキンはディフェンス。2R、右が効いたマーティロスヤン。連打でうつぶせにダウン、10カウント。ゴロフキンが圧勝。正確なパンチには安定感があった。マーティロスヤンは残念な選手。パンチ自体は良いものがあったが、自分から攻めて倒しに行かないタイプ。これが最後の試合となった。)
①「Super Welterweight
Vanes Martirosyan vs. Andrey Tsurkan」
②「NABF・NABO Super Welterweight Title
Vanes Martirosyan vs. Kassim Ouma」
③「WBA・WBC World Middleweight Title
Gennadiy Golovkin vs. Vanes Martirosyan」
ゲンナジー・ゴロフキン(Gennady Golovkin)のページ
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