2024年8月21日水曜日

ビビアン・ハリス(Vivian Harris)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界スーパーライト級王者。世界王座戦のディオスベリス・ウルタド戦、ソレイマヌ・ムバイエ戦ほかを紹介します。

ビビアン・ハリス(Vivian Harris)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ビビアン・ハリス(ガイアナ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)


ビビアン・ハリス 2R TKO ディオスベリス・ウルタド

(WBA世界スーパーライト級タイトル戦、2002年)

ハリス:左ジャブ、右ストレート、左フック

ウルタド:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:左フックでウルタドがダウン

(感想:ハリスがタイトル獲得。デビュー以来、連勝が続いたハリスだったが、レイ・オリベイラに初黒星。その再起戦でアイバン・ロビンソンと引き分け。その後、IBAのコンチネンタル王座(スーパーライト級)を獲得・防衛し、この初の世界挑戦。王者ウルタドはキューバの選手。パーネル・ウィテカー、コンスタンチン・チューと世界王座を争ったが敗北。ランドール・ベイリーを決定戦でKOしてWBA王座獲得。これが初防衛戦となる。テキサス州ヒューストンでの一戦。似た体格の両者。左から入るハリスが伸びとパワーのあるジャブ。ウルタドは左を使いながら荒っぽく右を振るう。シャープなハリス、パワフルなウルタド。左フックはどちらも強い。2R、ハリス得意の右ストレートからの左フックでウルタドがダウン。立ったが、足がフラついてレフェリーストップ。ハリスがデビューの時から得意としてきた「右ストレートからの左フック」で頂点に。実に素晴らしい勝ちっぷりだった。ウルタドは残念。パワーはあったが、動きに粗いところが。その後もウルタドはリングに上がり続けたが、世界王座に返り咲くことはなかった。)


ビビアン・ハリス 12R 判定 ソレイマヌ・ムバイエ

(WBA世界スーパーライト級タイトル戦、2003年)

ハリス:左ジャブ、右ストレート、フック

ムバイエ:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

2R:左ジャブでムバイエがダウン

(感想:ハリスがタイトル初防衛。これまで22勝(16KO)1敗1分のハリス。ラスベガスで初防衛戦。ムバイエはフランス出身の黒人選手(両親はセネガル出身)で、27戦全勝(18KO)。欧州王座、WBAインター王座(スーパーライト級)を獲得しており、挑戦者の資格は十分。共にガードを上げてジャブ。ハリスが得意のワンツー、左フックからの右ストレートを出す。ムバイエは両手を忙しく動かしてディフェンスに気を配る。2R、タイミングのいい左ジャブでムバイエがダウン。その後、接近戦。互いにパワフルな左フック。パワーを込めるムバイエ。右ストレート、左フックにパワーがあるが、ジャブが軽い印象。しかも、攻めが単発。ハリスがコンビネーションでポイントを取っているように見える。7R、ムバイエが右ストレートからの左フックをヒット。その後も接近戦、もみ合い。12R終了。判定は3-0。連打で攻める分、ハリスの方が評価されやすかったのではないかと思われる。ただ、ハリスは距離を取った方がいいパンチを打つと思うが、なぜか接近戦が多かった。ムバイエはパワーを込める分、攻めが単発で終わってしまったのが残念。後、WBA世界スーパーライト級、WBA世界ウェルター級暫定王座獲得。)


ビビアン・ハリス 11R TKO オクタイ・ウルカル

(WBA世界スーパーライト級タイトル戦、2004年)

ハリス:左ジャブ、右ストレート、フック

ウルカル:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

11R:右フックでウルカルがダウン

(感想:ハリスがタイトル防衛。二度目の防衛戦でウルカル(ドイツ)の挑戦を受けたハリス。極めて僅差の2-0で防衛。再びドイツ・ベルリンでウルカルと勝負。ウルカルは実力者。これまで34勝(10KO)2敗。デビュー以来、連戦連勝でWBCインター王座、欧州王座(スーパーライト級)を獲得・防衛し、後は世界王座を獲るのみ、といった状況だったがコンスタンチン・チューとの世界戦に敗北、初黒星。二度目の世界挑戦はハリスとの初戦。そして、この再戦。三度目の挑戦で王座奪取なるか、といったところ。ハリスがいつものように伸びとキレがあるジャブ、ワンツー、左フックからの右ストレート。ウルカル(背中とトランクスに「GAZI」の文字。ドイツの食品メーカーらしい)は接近してフック。特に右パンチを当てようとする。ハリスの強打に遮られてなかなか接近できないウルカル。ところがハリスが接近戦を挑み、ウルカルのパンチも時折ヒットする。9R、ハリスが右ストレートを連発してウルカルを追い込む。11R、タイミングのいい右フックでウルカルがダウン。立ったが、レフェリーストップ。最後はハリスが当てる巧さで勝利。ウルカルは翻弄された。その後のウルカル。四度目の世界挑戦。ミゲル・コットとWBA世界ウェルター級王座を争ったがTKO負け。それが最後の試合となった。)


カルロス・マウサ 7R KO ビビアン・ハリス

(WBA世界スーパーライト級タイトル戦、2005年)

ハリス:左ジャブ、右ストレート、フック

マウサ:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

7R:左フックでハリスがダウン

(感想:マウサがタイトル獲得。アトランチックシティでのハリスの四度目の防衛戦。挑戦者マウサはコロンビア人。これまで18勝(16KO)2敗。WBCの地域王座(スーパーライト級)を獲得したが、ミゲル・コットにTKO負けで初黒星。WBOの地域王座戦にも敗北したが、この世界挑戦のチャンスを得た。1Rからハリスの速いワンツーがヒットする。アップライトなマウサは大振りの左右フック連打、そして右パンチを当てようとする。隙が大きいマウサにハリスの正確なパンチが決まるが、しぶといマウサは打ち返す。3R、マウサが悪質なヘディング。下手だがラフなマウサ。ハリスはおちょくられたり、右を食ったり。7R、右フックからの左フックでハリスが後方にヨロヨロとダウン。立てず、KO。ハリスが微妙な相手に王座陥落。ここ数試合、妙に打ち合いすぎる傾向にあったが、その姿勢が最悪な形となってしまった。疲れ切っていたのかもしれない。素晴らしいパンチを持つハリス。王座陥落後も世界挑戦のチャンスを得たが、返り咲きならず。一方のマウサ。初防衛戦と統一戦を兼ねてIBF王者リッキー・ハットンと対決したが、KO負け。ハリスに勝てたのは「運」だったか。)


①「WBA World Super Lightweight Title 

Diosbelys Hurtado vs. Vivian Harris」

②「WBA World Super Lightweight Title 

Vivian Harris vs. Souleymane Mbaye」

③「WBA World Super Lightweight Title 

Vivian Harris vs. Oktay Urkal」

④「WBA World Super Lightweight Title 

Vivian Harris vs. Carlos Maussa」

 

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