村田諒太(日本)
身長183cm:オーソドックス(右構え)
①村田諒太 2R TKO 柴田明雄
(ミドル級6回戦、2013年)
村田:左ジャブ、右ストレート、左ボディフック
柴田:左ジャブと左フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートで柴田がダウン
(感想:奈良県出身の村田。子供の頃は陸上をやっていたという。中学でボクシングを始める。アマチュアで活躍し、そのフィナーレを飾るのはロンドンオリンピック・ミドル級金メダル。この後、プロ入りを迷い、時間をロス。プロテストがTV放送されるほど注目を集め、そしてこのデビュー戦。相手は東洋太平洋ミドル級王者で、俳優の小林稔侍みたいな顔の柴田。1R、ガードを高めにした構えでジャブ、ストレート、左ボディフックを打つ村田。柴田はジャブと左フックで応戦。右ストレートで柴田がダウン。腰が引けた感じの試合ぶりになった柴田はパンチも手打ち気味。最後は「ガツン」と柴田が打たれてレフェリーストップ。戦いのスタイルがこの時点で既にある程度完成していた村田。特にダウンを取った右ストレート、左ボディフックからの右ストレートのコンビネーションが見事だった(スーパースローで映された「ダウンシーンの右ストレート」はかなりの衝撃)。試合経験も豊富で東洋王者であるにもかかわらずデビュー戦の相手に惨敗した柴田。東洋のミドル級がこの程度なのか、村田が想像以上に凄かったのかはわからないが、「レベルが違う」ということだけは確かだった。)
(WBA世界ミドル級タイトル戦、2017年)
村田:左ジャブ、右ストレート、左ボディフック
エンダム:左ジャブと左右フック
(感想:村田がタイトル獲得。全勝のままエンダムとWBA世界ミドル級王座決定戦を行った村田だが、2-1の判定負け。納得のいかない判定をされてしまった村田としては再戦に勝つだけではなく、圧勝したいところ。エンダムはカメルーン出身でフランス国籍の黒人選手。ニックネームは「Phenomeno(驚異的)」。何がどのくらい「驚異的」なのかを見せて欲しいところ。村田がジャブを使い、右ストレート、左ボディフックで前進。エンダムはジャブと左右フックで応戦。村田が優勢。ジャブでプレッシャーをかけ、右ストレートと左ボディで痛めつけ、相手の連打をブロックして、最後はエンダムを棄権させた。ダウンシーンは無し。村田は若干ぎこちない感じもあったが、「ガツン」というパンチで大きなタイトルを手に入れた。エンダムは器用さがあり、弱い選手ではなかったが、「パンチの質」が違った。ボクサーのパンチにはイメージとして「ドスン」「ガツン」「ビシッ」「ペチッ」みたいな違いがあるが、村田のボディフックは「ドスン」、ジャブ・ストレートは「ガツン」といった感じ。どうやら村田諒太という選手はファンが想像する以上のものを持っているようだ。)
(WBA世界ミドル級タイトル戦、2019年)
村田:左ジャブ、右ストレート、左ボディフック
ブラント:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:連打でブラントがダウン
(感想:村田がタイトル奪回。エンダムに勝利して奪った王座の初防衛に成功した村田だが、二度目の防衛戦でブラントに敗北。前に出たところを細かく連打されるという(つまらない)パターンで負けてしまった。再戦では同じ手は食わないようにしたいところ。1R、ガードを固める村田。ジャブでプレッシャーをかけ、ラウンド終盤には右ストレートでブラントは足に来るダメージ。2R、連打でブラントがダウン。そして最後は右フックでレフェリーストップ。村田が圧勝。ブラントは手数は多いが、腰の入った打ち方をする選手ではないため、村田は冷静にブロックして強打を当てることができた。再戦に強い村田はまるで輪島功一のよう。ミドル級とその近辺にはスター選手が多い。村田には少しでも「名のある相手」とやってもらいたいと思っていたが、コロナや契約の問題により、村田は試合ができない状態が長く続いた。そしてまさかのゴロフキンとの対戦。敗れてしまった村田。引退が濃厚であるが、彼は再戦には滅法強い。ゴロフキン戦が最後の試合となってしまうのだろうか?)
②「WBA World Middleweight Title
Hassan N'Dam vs. Murata Ryota」
③「WBA World Middleweight Title
Robert Brant vs. Murata Ryota」
ゲンナジー・ゴロフキン(Gennady Golovkin)のページ
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