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2025年9月26日金曜日

ジョン・ダディ(John Duddy)&アッサン・エンダム(Hassan N'Dam N'Jikam)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ヨーロッパ・ミドル級。「ダディ vs. ローダット、スミチェット」「エンダム vs. ベレチャム、サンダース」を紹介します。


ジョン・ダディ(北アイルランド)

身長180cm:オーソドックス(右構え)


アッサン・エンダム(カメルーン)

身長182cm:オーソドックス(右構え)


ジョン・ダディ 1R KO レオ・ローダット

(ミドル級4回戦、2003年)

ジョン・ダディ(John Duddy)&アッサン・エンダム(Hassan N'Dam N'Jikam)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ダディ:左ジャブ、右ストレート、フック   

ローダット:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでローダットがダウン、右フックでダディがダウン、右カウンター、右フックで2度、ローダットがダウン

(感想:ダディは北アイルランド出身の白人。主戦場はニューヨーク。これまで2勝(2KO)。ローダットはドミニカ出身の黒人で3勝(3KO)5敗。ニューヨークでの一戦。互いにジャブ、ワンツー。攻めるダディ、距離を取るローダット。右ストレートでローダットがダウン。接近戦。左ボディ打ち連発などテンポ良く連打をまとめるダディだが、右フックでダウン。しかし、勢いはダディ。右カウンター、右フックでローダットが更に二度ダウンを喫して試合終了。ダディが攻めの姿勢、コンビネーションで勝利。やや強引だったが、パンチの打ち方が良かった。ローダットは受け身。相手の勢いに飲まれた。その後、ローダットは勝ったり負けたり連敗したり。) 


ジョン・ダディ 10R 判定 ワリド・スミチェット

(ミドル級戦、2008年)

ジョン・ダディ(John Duddy)&アッサン・エンダム(Hassan N'Dam N'Jikam)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ダディ:左ジャブ、右ストレート、フック   

スミチェット:左ジャブ、右ストレート、フック   

(感想:ローダット戦後のダディ。WBC米大陸王座、IBA王座(いずれもミドル級)を獲得するなど23連勝(17KO)。スミチェットはチュニジア出身。アマチュアを経験後、カナダでプロデビュー。17勝(13KO)3敗3分。ローカル王座を獲得したが、IBFインター王座戦(ミドル級)で判定負け。ダディ戦はその再起戦となる。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦(28歳同士の対戦。スミチェットのセコンドにオーティス・グラント)。積極的なダディ。ジャブ連打で前進して左右フックでボディ連打。スミチェットはゴツいパンチの持ち主。ブロックしながらストレート、フックで応戦。打ち下ろすような右ストレートに迫力。ダディはガードの隙を突かれ、1Rから打たれる。接近戦が続く。ジャブ、ワンツーを当てるダディ。スミチェットは重いパンチ。3R、ダディが左マブタを大きくカット。打ち合い過ぎては危険と考えたか、終盤、ダディは中間距離でジャブ、ワンツー。10R終了。判定は2-0。ダディが手数で辛勝。攻めるときのディフェンスに問題があり、かなり打たれた。打たれる選手は上には行けないが、今後が気になる試合ぶりだった。スミチェットは反撃するタイプ。主体的に攻めていれば勝てたはず。その後の二人。スミチェットは勝ったり負けたり。カナダ王座戦(スーパーミドル級、ミドル級)でKO負け。中堅どころでキャリアを終えた。ダディは更に連勝後、2-1の判定で初黒星(2009年)。WBCシルバー王座決定戦でフリオ・セサール・チャベス・ジュニアに3-0の判定負け、引退。意外なことに世界戦は一度も無し。引退後は俳優に。2016年のロベルト・デュランの伝記映画『ハンズ・オブ・ストーン』でケン・ブキャナン役を演じた。)


アッサン・エンダム 10R 判定 アフィフ・ベレチャム

(スーパーミドル級戦、2008年)

ジョン・ダディ(John Duddy)&アッサン・エンダム(Hassan N'Dam N'Jikam)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

エンダム:左ジャブ、右ストレート、フック   

ベレチャム:右ジャブ、左ストレート、フック   

(感想:エンダムはカメルーン出身の黒人。「ハッサン・ヌダム・ヌジカム」と読むのが正しいようだが、日本では「アッサン・エンダム」と呼ばれる。ニックネームは「Phenomeno」で「驚異的」を意味するそうだ。アテネ(2004年)とリオ(2016年)でオリンピック出場(プロの選手もアマ大会に出られることになった。メダルは獲得ならず)。2004年にプロデビュー。フランスを主戦場にこれまで全勝。ベレチャムはフランス・リヨン出身の白人サウスポー。デビュー当初に判定負けを二つ喫したが、その後は連勝でこのエンダム戦。パリでの一戦(ローカルな大会の決勝戦として行われた)。速いジャブを連打するエンダム。右ストレート、左フックダブル、ボディ打ち。スピードと器用さがある。ベレチャムはガードを固めて受け身。ガチャガチャした攻撃をディフェンスされ、攻めが一貫しない。中間距離でアウトボクシングするエンダム。8Rにフットワークで相手をおちょくり、イラつかせる。10R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。優勝のエンダムが紙テープが舞う中、トロフィーを受け取った。エンダムがテクニックで勝利。巧いが、パワーが感じられない戦い方。フランス人好みの戦い方なのだろうが、余裕を見せながらダウン一つ奪えないのは物足りない。ベレチャムは不器用だった。もう少しラフにボディ攻めなどをしてもよかったのでは? その後、ベレチャムはフランス王座、欧州王座(いずれもミドル級)を獲得できたが、その後はタイトル戦で連敗するなど地域の実力者にとどまった。)


アッサン・エンダム 6R TKO セルジオ・ホセ・サンダース

(ミドル級戦、2009年)

ジョン・ダディ(John Duddy)&アッサン・エンダム(Hassan N'Dam N'Jikam)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

エンダム:左ジャブ、右ストレート、フック   

サンダース:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

6R:右フックでサンダースがダウン

(感想:ベレチャム戦後も連勝のエンダム。サンダースはアルゼンチンの選手。デビューから無敗だったが、アルゼンチン王座戦(スーパーウェルター級)でTKO負け。再起戦で判定負け。その再起戦で判定勝ちして、このエンダム戦。パリでの一戦。ブロックしながら左ジャブ、左フック、左ボディ打ちのサンダースは左のテクニックがある。エンダムはテンポの良いボクシングで攻めの姿勢。踏み込んでジャブ、ストレート、左フックダブル、ボディ打ち。左フックからの右ストレートといったコンビネーションも使い、手数が多い。共に良いパンチを持っているが、勢いでエンダム。サンダースは左目の腫れ。ところが4Rからエンダムがアウトボクシング。しかし、カウンターを当て、エンダム優勢は変わらない。6R、互いに右パンチを出したが、強烈な右フックでサンダースがダウン。立ったがダメージ深く、攻められてレフェリーストップ。エンダムが快勝。しかし、4Rから足を使ってガラッと試合のパターンが変わったが、その戦法は正しかったのだろうか? サンダースは頑張ったが、相手の機敏な動きを捉えることができなかった。その後の二人。サンダースは再起戦で再びアルゼンチン王座戦(スーパーウェルター級)に挑戦したがKO負け。その後も負けが続いた。エンダムはWBO世界ミドル級王者になったり、村田諒太とWBA世界ミドル級王座を懸けて二度戦ったり。タイトル戦を中心とするキャリアとなった。)


①「Middleweight 

John Duddy vs. Leo Laudat」

②「Middleweight 

John Duddy vs. Walid Smichet」

③「Super Middleweight 

Hassan N'Dam N'Jikam vs. Affif Belghecham」

④「Super Middleweight 

Hassan N'Dam N'Jikam vs. Sergio Jose Sanders」


村田諒太(Murata Ryota)のページ 

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