英国ヘビー級。「ウィリアムス vs. ダグラス」「イスラエル・アジョセ vs. ゴールドマン」「チソラ vs. バトリン」ほかを紹介します。
ダニー・ウィリアムス(英国)
身長191cm:オーソドックス(右構え)
デレク・チソラ(ジンバブエ)
身長187cm:オーソドックス(右構え)
①ダニー・ウィリアムス 2R KO ブルース・ダグラス
(ヘビー級8回戦、1997年)
ウィリアムス:左ジャブ、右ストレート、フック
ダグラス:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでダグラスがダウン
2R:ワンツーでダグラスがダウン
(感想:ロンドン出身の黒人ウィリアムス。デビュー以来、10連勝。ダグラスはアメリカの白人(ジョージア州バルドスタ出身)。連勝中だったが、直前の試合でブライアン・ニールセン(デンマーク)に1RでKO負け。英国ブリストルでの一戦。1R、バタバタした左右フックで先制攻撃のダグラス。攻めるときのディフェンスができておらず、バランスがよろしくない。ウィリアムスは打ち下ろすようなワンツー、左ボディ打ち。左フックでダグラスがダウン。2Rにはワンツーでダウン。立てず、KO。ウィリアムスがパワーで快勝。勝っても自慢にならない相手であったが、パワフルな打ち方、バランスが良かった印象。その後、ダグラスは全試合KO負け。)
②ダニー・ウィリアムス 12R 判定 キース・ロング
(英国・英連邦ヘビー級タイトル戦、2002年)
ウィリアムス:左ジャブ、右ストレート、フック
ロング:フック
(感想:ウィリアムスがタイトル防衛。ダグラス戦後のウィリアムス。更に連勝でWBOインターコンティネンタル王座を獲得したが、その次の試合で判定負け(初黒星)。英連邦王座、次いで英国王座を獲得。二つの王座を懸けてロングと防衛戦。これまで26勝(22KO)1敗、29歳。挑戦者ロング(34歳)もまたロンドン出身の黒人で、7勝(2KO)1敗1分。経験で大きく王者に劣り、タイトル戦はこれが初めて。ロンドンのベスナル・グリーンでの一戦。ウィリアムスが良いパンチ。手首のスナップが効いたパワフルな左右フック、右アッパー。しかしながら、ロングがしつこく接近戦を仕掛ける。まるでマイク・タイソンのようにウィリアムスに密着してフック、アッパー。3Rに右フック、右アッパーを決め、ウィリアムスがクリンチ。その後も超接近戦。密着されて巧く打てないシーンもあるウィリアムスだが、時折フック連打をまとめる。ロングは相手との距離が近すぎて攻撃が単発に。11R、中間距離からウィリアムスが右ストレート、フック。その後も密着戦。12R終了。それと同時にレフェリーはウィリアムスの手を上げた(PTSによる判定)。ウィリアムスがパワーで勝利。しかし、相手に接近されすぎ。足とジャブで距離を取れないシーンが多かったのはマイナスではないか? よく前に出たロングはパンチ自体は悪くなかった。相撲ばりに相手に近づきすぎて強打を巧く生かせなかったのが惜しい。その後の二人。ロングはWBCインター王座戦、英国&英連邦王座戦に敗北。王座には縁が無かった。ウィリアムスは次の試合で欧州王座を狙ったが、TKO負け。英国王座、英連邦王座も防衛後、陥落。全盛を過ぎたマイク・タイソンにKO勝ち。ビタリ・クリチコのWBC王座に挑戦してTKO負け。以降も多くの地域王座戦。世界王者にはなれなかったが、多くの試合をこなした。)
③イスラエル・アジョセ 1R KO ザック・ゴールドマン
(ヘビー級4回戦、1997年1月)
アジョセ:左ジャブ、右ストレート、フック
ゴールドマン:右ジャブ、左ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:ワンツーでゴールドマンがダウン
(感想:英国同士の試合。これがプロ二戦目の黒人アジョセ。ナイジェリアにルーツがあるユダヤ系で、アマチュアで活躍経験。ゴールドマンは白人。「BOXREC」の記録によると勝ち星が無い選手。英国ロンドンのベスナル・グリーンでの一戦。左のガードを下げた構えからジャブ、ワンツーを打つアジョセ。サウスポーのゴールドマンは右ジャブ、左ストレート、接近してフック。腰を振ったりして相手を挑発するアジョセ。ワンツーでゴールドマンを倒す。そのままKOとなり、あっけなく終わった。アジョセの構えや態度は少しいただけないような気もするが、実力差があった。ゴールドマンはこれがラストファイトに。アジョセは敗北もあり、その後、タイトル戦に出場することはなかった。)
④デレク・チソラ 4R 判定 ポール・バトリン
(ヘビー級戦、2008年1月)
チソラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バトリン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:デビューから連勝でプロ四戦目のチソラはジンバブエ出身の黒人で、英国国籍。バトリンは英国の白人で、これまで勝ったり負けたり。ロンドンのベスナル・グリーンでの一戦。ジャブ、ストレートで攻めるバトリンだが、動きのスピード、パンチのキレはそこそこ。チソラ(ユニオンジャックのトランクス)は足を使って距離を取ったりしながらジャブ、コンビネーション(左フックからの右ストレート、ボディ連打からの右アッパー、など)。真っ直ぐ攻めてくるバトリンをかわして連打するチソラ。4R終了と同時にレフェリーはチソラの手を上げた(PTSによる判定。ダウンシーンは無し)。チソラはちょっと足を使いすぎ。それほどスピードのある相手ではないにもかかわらず、攻撃がやや中途半端だった。再戦もチソラが判定勝利。後、チソラはビタリ・クリチコのWBC王座に挑戦して判定負けしたが、WBAやWBOのインター王座を獲得。バトリンは地域王座を獲得できたが、負け数の方が多いキャリアになった。)
①「Heavyweight
Danny Williams vs. Bruce Douglas」
②「British & Commonwealth Boxing Council Heavyweight Title
Danny Williams vs. Keith Long」
③「Heavyweight
Israel Ajose vs. Zak Goldman」
④「Heavyweight
Dereck Chisora vs. Paul Butlin」
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