WBA世界J・ミドル級王者。アレハンドロ・バルボサ戦、テリー・ノリス戦、フリオ・セサール・バスケス戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」
カール・ダニエルズ(アメリカ)
身長175cm:サウスポー
①カール・ダニエルズ 2R TKO アレハンドロ・バルボサ
(ウェルター級戦、1990年)
ダニエルズ:右ジャブ、左ストレート、右フック
バルボサ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ミズーリ州セントルイス出身のダニエルズ。アマチュア時代は軽量級(フライ級、フェザー級)で活躍(大会での優勝経験も)。プロ入り後は連戦連勝。バルボサはよくわからない選手(「BOXREC」によると大した実績はない)。ウィスコンシン州グリーン・ベイでの一戦。ダニエルズは特に左ストレートが武器のサウスポー。ジャブ、ストレートで距離を詰めて右フック。バルボサはジャブと連打。格下のバルボサに自在にストレートをヒットさせるダニエルズ。2Rでレフェリーストップ(ダウンシーンは無し)。妥当な結果。ダニエルズのニックネームは「The Squirrel(リス)」。そんなかわいいイメージは無いが、「攻めるときのスピード」を形容しているのかも。)
②テリー・ノリス 9R KO カール・ダニエルズ
(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1992年)
ダニエルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ノリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
9R:フック連打でダニエルズがダウン
(感想:ノリスがタイトル防衛。全勝のままダニエルズが初の世界挑戦。王者ノリス(アメリカ)は説明不要の実力者。あのジョン・ムガビを1Rで粉砕して王座獲得。シュガー・レイ・レナード、ドナルド・カリーを下して王座防衛。これが六度目の防衛戦となる。カリフォルニア州サンディエゴ「スポーツアリーナ」での一戦(リングサイドでモハメド・アリが観戦)。いつものようにダニエルズがジャブ、左ストレート。ノリスは慎重にディフェンスしながらフックを当てていく。接近戦。ダニエルズのパンチがヒットするシーンもあるが、ノリスが巧くかわしている印象。打たれて後退するダニエルズ。6R、左フックでダニエルズのマウスピースが落下。9R、フック連打でダニエルズが前のめりにダウン、KO。ダニエルズはよく手数を出してはいたが、ノリスが上手にディフェンス。テクニックで防衛成功。ノリスには打たれ弱さがあるが、この試合では脆さは見せなかった。次の防衛戦でノリスはメルドリック・テーラーをKO。三階級制覇を狙うテーラーの野望を阻止した。)
③フリオ・セサール・バスケス 11R KO カール・ダニエルズ
(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1995年)
ダニエルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
バスケス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左ストレートでバスケスがダウン
11R:左ストレートでダニエルズがダウン
(感想:バスケスがタイトル奪回。ノリス戦後、勝ち続けたダニエルズ。王座決定戦でWBA王座を獲得。そして、初防衛戦。相手は上山仁との試合で日本でもおなじみの元王者バスケス(アルゼンチン)。底抜けの強打者で、「WBA1位」としてタイトル奪回を目指す。フィラデルフィアでの一戦。共にサウスポー。バスケスはジャブを連打し、得意の左強打で攻める。ダニエルズは足で距離を取ってジャブ、左ストレート。接近戦はお互いに避けたいのか、クリンチが多い。3R、左ストレートでバスケスがダウン。その後も前に出るバスケスだが、ダニエルズが巧くディフェンスしてジャブをヒットさせる。そして11R。足を使うダニエルズにバスケスが左ストレート。ダウンしたダニエルズは立ったが、足がふらついておりKO。一撃で決着。映像では10Rまでダニエルズがポイントでリードしていたように見えた。パンチのある選手は怖い。逆に言えば、パワーのある選手は最後まで諦めてはいけない、ということか。しかしながら、勝ったバスケス。初防衛戦でローラン・ブードゥアニにKO負け。以後も多くの試合を行ったが、WBF王座戦、アルゼンチン王座戦に敗北するなど負けが多くなっていった。)
④チャド・ドーソン 8R TKO カール・ダニエルズ
(WBCユース・ミドル級タイトル戦、2004年)
ダニエルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ドーソン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:連打でダニエルズがダウン
(感想:ドーソンがタイトル防衛。バスケス戦後のダニエルズ。全米王座を獲る活躍を見せたが、世界王座奪回を目指して敗北したり、バーナード・ホプキンスの世界ミドル級王座に挑んで敗北したり。北米ミドル級王座奪取。34歳でドーソンのユース王座に挑戦。王者ドーソン(22歳)はサウスカロライナ州ハーツビル出身の黒人サウスポー。身長185cmで、リーチは194cmもある。アマチュアで経験。2001年、プロデビュー。決定戦でユース王座獲得。ダニエルズ戦は二度目の防衛戦。これまで15連勝(10KO)。コネチカット州マシャンタケットでの一戦(レフェリーはスティーブ・スモーガー)。同じタイプのサウスポー。右ジャブを使いながらワンツー、右フック。同じように戦うのであればリーチが長いドーソンが有利。左ストレート、右フックをヒットさせる。ダニエルズはディフェンスされてしまう。6R、ワンツーが効いたダニエルズ。連打でダウン。その後も左ストレート、右フックでドーソン優勢。7R終了後、ダニエルズが棄権。サウスポー対決はリーチの長さで決着。ダニエルズは加速するスピードに欠けていた。その後の二人。ドーソンはWBC、次いでIBFの世界ライトヘビー級王者に。ダニエルズは全盛を過ぎた後もリングに上がり続け、それと共に負けが多くなっていった。世界王者であった期間は短かったが、名のある選手と対戦したことで記憶に残る選手である。)
①「Welterweight
Carl Daniels vs. Alejandro Barbosa」
②「WBC World Super Welterweight Title
Terry Norris vs. Carl Daniels」
③「WBA World Super Welterweight Title
Carl Daniels vs. Julio Cesar Vasquez」
④「WBC Youth Middleweight Title
Chad Dawson vs. Carl Daniels」
テリー・ノリス("Terrible" Terry Norris)のページ
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フリオ・セサール・バスケス(Julio Cesar Vasquez)のページ
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ローラン・ブードゥアニ(Laurent Boudouani)のページ
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