2025年5月9日金曜日

ロッキー・ファレス(Rocky Juarez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC米大陸フェザー級王者。ファン・ラファエル・グチェレス戦、アントニオ・ディアス戦、ダビド・ムリージョ戦ほかを紹介します。

ロッキー・ファレス(Rocky Juarez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ロッキー・ファレス(アメリカ)

身長165cm:オーソドックス(右構え)


ロッキー・ファレス 6R 判定 ファン・ラファエル・グチェレス

(フェザー級戦、2001年)

ファレス:左ジャブ、右ストレート、フック

グチェレス:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:右フックでグチェレスがダウン

(感想:メキシコ系アメリカ人のファレス(23歳)はテキサス州ヒューストン出身。アマチュアの世界フェザー級王者になった後、2000年シドニー・オリンピックに出場(銀メダル)。プロ入り後、これまで4連勝(3KO)。グチェレスはメキシカンで、5勝(3KO)1敗2分。エルパソでの若手同士の一戦。1R、小柄なファレス。足でリズムを取りながらワンツー、連打。グチェレスはパワーを込めるタイプで、思い切りのいい右ストレート、左フック。しかし、左フックが効いた。体勢を崩したところに右フックをフォローされてダウン。その後、接近戦。互いのパンチがヒットするが、パンチの正確さでファレス優勢。4Rにもグチェレスは左フックでピンチ。6R終了。判定は3-0。ファレスが左のテクニック&ディフェンスで勝利。左ボディ打ちも巧かった。グチェレスは力強いボクシングをしていたが、当てさせてもらえず。これが最後の試合に。)


ロッキー・ファレス 10R TKO アントニオ・ディアス

(フェザー級戦、2003年)

ファレス:左ジャブ、右ストレート、フック   

ディアス:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

10R:左フックでディアスがダウン

(感想:グチェレス戦後、エクトール・アセロ・サンチェス(元WBC世界J・フェザー級王者)に判定勝ち(サンチェスのラストファイト)するなどこれまで16連勝(12KO)のファレス。24勝(11KO)3敗のディアス(29歳)はドミニカ出身。ドミニカでデビュー後、主戦場をアメリカに。ニューヨーク州王座(フェザー級)獲得、WBO世界フェザー級王座決定戦でTKO負け、元世界王者ジョン・マイケル・ジョンソンにTKO負け。このところ二連続判定勝ちだが、試合間隔が長めになっている状況。テキサス州ヒューストンでの一戦(リングアナはジミー・レノン・ジュニア)。中間距離で速いジャブを連打するディアス。ファレスは見た目、戦いぶりがウィルフレド・バスケス化。強そうなジャブ、ストレート。左フックをダブルで打ち込む器用さも。互いにディフェンスしながら打ち合い。ディアスが細かいジャブ連打からの大きな右フック、左ボディ打ち。ファレスは右ストレートからの左ボディ打ち、左フックからの右ストレートといったコンビネーション。打たれても打ち返していたディアスだが、10Rに強烈な左フックで痛烈なダウン。ディアスの倒れている姿を見てレフェリーは直ちに試合を止めた。ファレスが凄まじい勝ち方。かなりの強打だった(この試合は「リング誌」から「2003年  KO賞」を受賞)。ディアスは手数を出していたが、パワーに欠けた。これが最後の試合に。)


ロッキー・ファレス 1R TKO ダビド・ムリージョ

(フェザー級戦、2003年)

ファレス:左ジャブ、右ストレート、左フック   

ムリージョ:左ジャブ   

(ダウンシーン)

1R:左フックでムリージョがダウン

(感想:ディアス戦の次の試合。ムリージョはこれまで19勝(12KO)5敗1分のメキシカン。来日経験があり、判定勝ち。WBCユース王座(フェザー級)を獲得、防衛しているが、メキシコ王座、北米王座(いずれもフェザー級)は奪取ならず。このところ連敗中。カリフォルニア州テメクラでの一戦(リングアナはジミー・レノン・ジュニア)。互いにガードを上げてジャブ。ファレスが右ストレート。ムリージョは足をリズミカルに使うが、いきなりの左フックでダウン。倒れたムリージョを見てレフェリーは直ちに試合を止めた。26秒で終了。ファレスが強烈な左で快勝。ムリージョは動きは良かったが、意表を突かれてしまった。その後の二人。ムリージョは三試合やって勝ち星無し。)


その後のファレス

WBC米大陸王座(フェザー級)獲得。しかし、WBC世界フェザー級暫定王座戦で判定負け、初黒星。マルコ・アントニオ・バレラのWBC世界スーパーフェザー級王座に二度挑戦して、いずれも判定負け。ファン・マヌエル・マルケスのWBC世界スーパーフェザー級王座に挑戦して、判定負け。


ロッキー・ファレス 11R TKO ホルヘ・ロドリゴ・バリオス

(WBOラティノ・スーパーフェザー級王座決定戦、2008年)

ファレス:左ジャブ、右ストレート、フック   

バリオス:左ジャブ、右ストレート、フック   

(ダウンシーン)

11R:右ストレートでバリオスがダウン

(感想:ファレスがタイトル獲得。これまで27勝(19KO)4敗のファレス(28歳)がマルケスに敗れた再起戦。バリオス(32歳)はアルゼンチン・ブエノスアイレス出身で、47勝(34KO)3敗1分。地元中心のキャリアで、南米王座、WBU王座(いずれもスーパーフェザー級)を獲得、防衛。アセリノ・フレイタスのWBO世界スーパーフェザー級王座に挑戦したが、TKO負け。マイク・アンチュドをTKOしてWBO世界スーパーフェザー級王座獲得。三度目の防衛戦で王座陥落。その後は試合間隔が長めで、再起戦に勝利したが2007年はその一試合のみ。それから一年以上経ってファレスと再起二戦目。テキサス州ヒューストン「Toyota Center」での一戦(レフェリーはラファエル・ラモス。ファレスのセコンドにロニー・シールズ)。共に坊主頭。ガードを固めてジャブ。雰囲気は似ているが、バリオスは手数で勝負。左フックからの右ストレート、振りが大きめの左右フック連打などで攻める姿勢。ファレスはガードしながら丁寧に当てようとする(ブロックしてジャブを打つ姿はソニー・リストンのよう)。ただ、受け身の姿勢で、いわゆる「攻防分離型」。バリオスには攻めるときのガードに甘さがあるが(特にフック連打の時)、ファレスは攻められるとブロックに専念するため、その隙を突く攻撃ができない。よく連打するバリオスが優勢。3Rと9Rにローブローで減点されたが、ポイントでは勝っている印象。10R、激しい打ち合いで観客席が沸く。11R、左フックからの右ストレートでバリオスがダウン。立ったが、口の中を酷く負傷。ドクターストップで試合終了。なかなか激しかった試合。共に欠点はあったが、良さも。ファレスは劣勢ながら強いパンチを当てようとしていたのが最後に報われた。その後の二人。バリオスは長いブランクを挟みながら2021年までアルゼンチンで試合。ファレスはクリス・ジョンのWBA世界フェザー級王座に二度挑戦したが、勝てず。連敗後、WBCシルバー王座(フェザー級)獲得。初防衛に失敗して引退。間違いなく強かったが、実力派に阻まれて世界王者にはなれなかった。)


①「Featherweight 

Rocky Juarez vs. Juan Rafael Gutierrez」

②「Featherweight 

Rocky Juarez vs. Antonio Diaz」

③「Featherweight 

Rocky Juarez vs. David Murillo」

 ④「vacant WBO Latino Super Featherweight Title

Rocky Juarez vs. Jorge Rodrigo Barrios」


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